1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09660103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高橋 令二 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (70197193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳山 龍明 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (90059684)
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Keywords | 硝化細菌 / 炭酸固定 / RuBisCO / 遺伝子解析 / cbbL / cbbS |
Research Abstract |
1.RuBisCO遺伝子の構造解析(高橋令二が担当):Nitrobacter agilis ATCC 14123株、Nitribacter winogradskyi IFO14297株において、既に決定したRuBisCOのサブユニットのN-末端アミノ酸配列およびデータベースより得た既知のRuBisCOから作製した合成ヌクレオチド・プローブを用い、両菌株染色体DNAを鋳型としてPCRによりRuBisCO遺伝子領域を包含する領域の合成・増幅を行った。塩基配列を決定したところ、両株ともLサブユニットをコードするcbbLは1422bp、473アミノ酸を、sサブユニットをコードするcbbSは330bp、108アミノ酸をコードしており、74bpの遺伝子間領域を介して直列に位置していた。また、cbbLの232bp上流にcbbR(転写活性化因子遺伝子)の5'末端から数十塩基が確認され、cbbL/Sとは逆向きの転写方向であった。cbbRとcbbL/Sの遺伝子間領域にはcbbL/Sのプロモーターの存在が推定され、CbbR結合部位が確認された(平成9年度日本生物工学会大会および平成10年度日本農芸化学会大会において口頭発表)。なお、複数株の効率的な解析のため、交付申請研究実施計画に示した方法とは変更して行った。今後後述の新規株をはじめとして、既に申請者らによって低温、高温、低栄養等の環境から単一菌として純粋分離されている独立栄養性のアンモニア酸化菌、亜硝酸酸化菌のRuBisCO遺伝子の解析を順次進め、ほとんど蓄積のしない硝化細菌の炭酸固定系酵素の遺伝生化学的情報を累加する。 2.硝化細菌の新規株の純粋分離と菌学的諸性質の検討(徳山龍明が担当):申請者らが既に改良・確立した分離法により、独立栄養性の高濃度硫酸アンモニウム要求性アンモニア酸化菌K1株を純粋分離するに至った(平成10年度日本農芸化学会大会において口頭発表)。今後も継続して新規株の分離を検討する。
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