1997 Fiscal Year Annual Research Report
スクアレン(オキシド)閉環酵素のメチル基認識に関する生物有機化学的展開
Project/Area Number |
09660111
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
星野 力 新潟大学, 農学部, 教授 (30165542)
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Keywords | スクアレン / ラノステロール / Alicyclobacillus acidocaldarius / ホペン / site-directed mutagenesis |
Research Abstract |
スクアレン及びオキシドスクアレン閉環酵素認識について酵素及び基質アナログの両面から研究の展開を図り、以下の研究成果を得た。 1.酵素化学的展開 (1)スクアレン-ホペン閉環酵素を遺伝子工学的手法を用いて大量発現し、部位特異的変異導入を行い、活性部位の特定を試み、QWモチーフ4及び5が主要な活性部位として機能することを解明した(Biosci.Biotech.Biochem.1998,No.2)。 2.基質アナログの化学合成と酵素反応生成物の同定-酵素反応メカニズムの解明 (1)オキシドスクアレン閉環酵素(ラノステロール合成酵素)については、天然基質の中央部のメチル基をホモメチル基(エチル基)に置換して酵素反応を行い、生成物を同定した結果、本酵素反応は長年アンチマルコフニコフ則に従って進行する信じられてきたメカニズムに異論を唱える結果となった。即ち本酵素反応は実際は熱学的に安定なマルコフニコフ則に従って進行し、その後環拡張する新しいメカニズムを提唱できた(投稿論文作成中)。 (2)スクアレン閉環酵素の基質確認-好熱好酸性菌Alicyclobacillusacidocaldarius及び原生動物Tetrahymenapyriformisの閉環酵素 基質アナログとしてノルスクアレンを合成し、両者の閉環酵素と反応した結果、末端メチル基の認識機構が解明できた。両酵素の相違点は前者が5員環生成を、後者は6員環生成を触媒するが、5、6員環生成を制御しているのは、末端メチル基に存在していることを突き止めた。即ち、6員環生成は酵素的制御というよりも、化学的制御(非酵素的)に基づいて進行する。一方5員環生成はメチル基を強く分子認識して熱力学的に不安定なコンフォメイションに導いていることを証明できた(投稿論文作成中)。
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Research Products
(1 results)