1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09660144
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Research Institution | Showa womens University |
Principal Investigator |
木村 修一 昭和女子大学, 生活科学部, 教授 (70005586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中津川 研一 昭和女子大学, 生活科学部, 助教授 (70155761)
飯野 久和 昭和女子大学, 生活科学部, 教授 (00146911)
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Keywords | エストロジェン / ポリフェノール / 卵巣摘出ラット / 骨強度 / 骨密度 / ビィフィズス菌 |
Research Abstract |
抗酸化性のあるポリフェノールのエストロジェン様作用の検討 平成9年度の研究結果から、強い抗酸化性が認められたSolsoa Komarovi lijin.(オカヒジキ;SK)とPorturaca Oleracea L.(スベリヒユ;PO)に注目し、骨粗鬆症の疾患モデルである卵巣摘出ラット(OVXラット)を作製し、骨の変化に対する影響を検討し、血清中ALP活性の測定、ICP分析による大腿骨の元素含量の測定、骨破断特性試験および骨密度の測定を行った。微量元素の動向はOVXラットとSKラット、ShamラットとPOラットで、それぞれ類似の挙動が認められた。POラットは、ALP活性においてもOVXラットに比べて有意に低く、卵巣摘出によるALP活性上昇の抑制が認められた。POラットは骨幹部の皮質骨に対する密度および面積、骨幹端部の皮質骨・海綿骨における密度および面積についても高値を示した。破断力も最も高かった。これらの結果から、POには植物性エストロジェンの作用を有するポリフェノールが含まれることが示唆された。更に、新しい植物の濃縮果汁についてもOVXラットを用いてエストロジェン作用の検討を行ったが、有意なエストロジェン作用は見いだせなかった。抽出物とは異なり、含有ポリフェノールの投与量が充分ではない可能性が考えられ、更なる検討が必要であろう。 ポリフェノールと腸内細菌 ポリフェノールの摂取により腸内有用菌とされる乳酸菌やビフィズス菌の生育には有効な影響が考えられるものの具体的な現象は認められていない。そこで、in vitro,in vivoにおける具体的な検討として腸内構成菌のポリフェノール添加への影響を検討した。その結果、ポリフェノールはグラム陰性菌には生育阻害をもたらすが、主要な腸内構成細菌であるビフィズス菌や乳酸菌には、負の作用を示さないことが明らかになった。
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