1997 Fiscal Year Annual Research Report
ケナフを原料とするバルカナイズドファイバーの製造と強度特性の改善
Project/Area Number |
09660180
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
鈴木 恭治 静岡大学, 農学部, 教授 (00109133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 滋彦 静岡大学, 農学部, 助教授 (40115449)
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Keywords | ケナフ / バルカナイズドファイバー / 靱皮繊維 / 強度特性 |
Research Abstract |
生長の速い植物資源として注目されているケナフをバルカナイズドファイバー用原料として用い、その効率的且つ経済的な製造法と、得られたファイバーシートの強度特性を検討し、以下のような結果を得た。 1.ケナフ原料として中国産の精練発酵ケナフ靱皮繊維(CBFと略す)と日本産の未精練ケナフ靱皮繊維(JBFと略す)の2種類を用い、木材に対して汎用されるソーダAQ法とクラフト法に加えて常圧ソーダ法を用いて蒸解を行った。ソーダAQ法、クラフト法ともにケナフ靱皮繊維に対し良質なパルプを与えたが、CBFから調製されたパルプはJBFからのそれより高収率、低リグニン含有量、低灰分量であった。 2.各パルプ化法より調製したパルプを漂白後、ビーターで叩解し濾過水度と強度特性の関係を調べた結果、CSF400での引張り強度は常圧ソーダ、ソーダAQ、クラフトの順に高い値となった。 3.CBFとJBFから得られたパルプのハンドシートをコットンと同様の条件で実験室的にバルカン化し、得られたファイバーシートの強度特性を検討した結果、バルカン化は残留リグニンの影響を大きく受け、未晒JBFパルブでは進行し難いが、リグニン含有量の低いCBFパルプは未晒でも実用強度が得られた。 4.ケナフシートはバルカン化により炭水化物の溶出を起こすが、特にキシロースを主成分とするヘミセルロース部分の溶出率が大きかった。 5.引張り強度および層間剥離強度において、両ケナフのバルカン化シートはコットンリンターのそれに匹敵する値を有していた。
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