1998 Fiscal Year Annual Research Report
ニホンウナギの生殖腺刺激ホルモン合成機構に関する研究
Project/Area Number |
09660189
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
足立 伸次 北海道大学, 水産学部, 助教授 (40231930)
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Keywords | ニホンウナギ / 生殖腺刺激ホルモン / 脳下垂体 / GTH / RT-PCR / 器官培養 / 免疫組織化学 / 人為催熟 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ウナギ脳下垂体の生殖腺刺激ホルモン(GTH)の合成機構を詳細に調べることである。本年度は、GTHIβおよびIIβのRT-PCR法を開発し、サケ脳下垂体投与により催熟した二ホンウナギの脳下垂体について、それらの発現変化を調べた。その結果、GTHIβ mRNA量は、成熟に伴い減少するのに対し、GTHIIβ mRNA量は増加した。また、GTHIβの合成オリゴペプチドを抗原とする特異抗体を作製し、すでに作製済みのGTH11β抗体も用いて、催熟したニホンウナギの脳下垂体について、それらの免疫組織化学的変化を調べた。その結果、それらはRT-PCRの結果と同様の変化を示した。また、GTHIβおよびIIβの発現制御機構を詳細に解析するための器官培養系の確立も試みた。未熟雄の脳下垂体をエストラジオール-17β(E2)の存在または非存在下で1週間培養した。その結果、培養液のみで培養された脳下垂体では、ほとんどGTHIIβ陽性細胞が観察されなかったのに対し、E2存在下で培養された脳下垂体中には、多量のGTHIIβ陽性細胞が観察された。次に、GTHIおよびIIの微量定量を目的とするRIA確立のため、それに使用するスタンダードとして、組み換え大腸菌由来のリコンビナントGTHIβおよびIIβの作製を試みた。その結果、大腸菌でそれらを合成させ、精製することに成功した。しかし、RIAの確立には至らなかった。 以上の結果を昨年度の報告と合わせ報告書としてまとめた。
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[Publications] Nagae et al.: "Changes in transcription of glycoprotein hormone a and gonadotropin II β subunits during overian development induced by repeated injections of salomon pituitary homogenate in the Japanese eel,Anguilla japonica." Fish Physiol.Biochem.17. 179-186 (1997)
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[Publications] Ikeuchi et al.: "Search for gonadotropin I cells in pituitaries of eels." Proceedings of the Japan Society for Comparative Endocrinology. 12. 34 (1997)
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[Publications] Saito et al.: "Development of a Japanese eel (Anguilla japonica) pituitary organ culture system." Proceedings of the Japan Society for Comparative Endocrinology. 13. 30 (1998)