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1997 Fiscal Year Annual Research Report

黒潮続流と移行域におけるカタクチイワシの再生産機構に関する研究

Research Project

Project/Area Number 09660195
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

青木 一郎  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40114350)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松下 克己  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (00012039)
Keywordsカタクチイワシ / 産卵 / 仔稚魚 / 成長 / 黒潮続流 / 移行域
Research Abstract

1.1997年6月6日および21日に本州東方沖合域の2点(A、B点)でカタクチイワシ親魚を採集した。A点の標本の雌301個体のうち300個体が卵黄球期前期以上にあり、そのうち65個体が水和卵を保有していた。また、38個体に、排卵後数時間以内と思われる排卵後濾胞が、64個体に、排卵後1日程過したと思われる排卵後濾胞が存在した。排卵後1日目と思われる排卵後漉胞を持つ個体の割合から、産卵頻度は0.21と推定された。B点の標本の雌61個体のうち51個体が卵黄球期前期以上にあり、そのうち13個体に、排卵後0日目と思われるがやや退行のみられる排卵後濾胞が存在した。排卵後0日目と思われる排卵後濾胞を持つ個体の割合から、産卵頻度は0.25と推定された。以上の結果より、カラクチイワシは、8℃(A点)および14℃(B点)の低水温の沖合域でも4〜5日の間隔で産卵していることが明らかになった。
2.黒潮続流、黒潮・親潮移行域におけるカタクチイワシ仔稚魚の分布を調査した。カタクチイワシは全採集点で出現し、調査海域に広く分布した。仔稚魚の全長はほぼ6〜40mmの範囲にあり、ふ化後5〜50日に相当した。沿岸域の産卵に起源する仔稚魚に加えて、沖合域で出現する全長数mmの仔魚は沖合の産卵が広く行われていることを示唆している。黒潮続流における仔稚魚の体長は沖合に向けて小さくなる傾向にあった。一方、移行域では沖合に行くに従い体長は有意に増加した。より大きい個体はより早く続流域から移行域に北上移動すると考えられる。仔稚魚の平均日間成長率は0.63mmd^<-1>であった。この成長率は相模湾などの沿岸域に比べて劣るものではない。8〜35日令における死亡係数は0.362〜0.136d^<-1>であった。死亡率は成長とともに小さくなり、移行域の沖合の大きい仔稚魚で最小であった。

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Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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