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1998 Fiscal Year Annual Research Report

ニジマスにおけるアミノ酸キレート微量元素の利用性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 09660223
Research Institution東京水産大学

Principal Investigator

佐藤 秀一  東京水産大学, 水産学部, 助教授 (80154053)

Keywordsニジマス / 亜鉛 / アミノ酸キレート微量元素 / 飼料
Research Abstract

平成9年度はアミノ酸キレート微量元素剤の硫酸亜鉛メチオニン(Zn-Met)あるいは従来より亜鉛剤として用いられている硫酸亜鉛を,熱変性処理した卵アルブミンをタンパク源に使用した精製飼料に添加し,ニジマス稚魚を用い両亜鉛剤中の亜鉛の利用性を比較検討した。その結果,飼育成績および全魚体の亜鉛含量より判断すると,Zn-Metは硫酸亜鉛と同等の利用性を示すことが観察された。そこで,本年度は精製飼料と異なり,亜鉛の利用阻害物質である第三リン酸カルシウムとフィチンを多く含んだ実用タイプの飼料を用いて,従来の硫酸塩タイプの微量元素剤とアミノ酸キレートタイプのものの利用性を比較検討した。すなわち,タンパク源に微量元素利用阻害物質である第三リン酸カルシウムあるいはフィチンを含んだ魚粉および大豆油粕とコーングルテンミールを用いた飼料に,硫酸亜鉛とアミノ酸キレート微量元素剤のZn-Metあるいはアミノ酸二つが亜鉛と結合したペプチド亜鉛を用い,亜鉛として20あるいは40mg/kg添加した飼料を作製した。これらの試験飼料をニジマス稚魚に給餌し,15週間飼育した。その結果,Zn-Metを用い亜鉛として20mg/kg添加した区で僅かながら成長が劣ったが,他の試験区では有意の差はみられなかった.また,魚体における亜鉛含量のいずれの亜鉛剤を用いた区においても,20mg/kg添加区で低く,40mg/kg添加することにより高くなったが,亜鉛剤の種類による差は認められなかった。また,各亜鉛剤中の亜鉛の吸収率を測定したところ,ペプチド亜鉛を用いた区が他の亜鉛剤を用いた区に比較し,有意に高い値を示した。
以上のことより,飼育成績,魚体の亜鉛含量および亜鉛の吸収率より判断すると,Zn-Metは前年度の結果と同様に,硫酸亜鉛と同様の利用性を示すことがわかった。さらに,ペプチドは飼育成績および魚体の亜鉛含量は他区と同様であったが,吸収率が高く,亜鉛剤として利用性が高いものと推察された。今後はニジマス消化管での吸収機構ならびに他の微量元素についても検討する。

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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