1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09660239
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
平泉 光一 新潟大学, 農学部, 助教授 (00282997)
|
Keywords | 労働時間 / PDA / 営農度集団 |
Research Abstract |
平成9年度は、当初計画では予備調査、ソフトウェア作成を行う予定であった。労働時間配分について留意しなければならない協業型の複数の営農集団を対象に、測定方式の設計の指針を得るために現地調査を実施した。営農集団において労働日誌を記録するに至った当初の理由は、賃金支払い金額の根拠を確定するたであるが、記帳記録は農作業の省力化のための基礎資料として利用されるようになっていた。また、特定の農家の出役者に仕事が集中しているかどうかを明らかにする目的もあった。このように、賃金支払い以外では農作業の合理化、公平化の目的も付加されていた。このことは、現地で導入にあたって、単純に開始から終了までの作業時間だけを測定すれば良いのではなく、無駄な作業ないし非効率な作業の特定ができるように、移動、待ち時間等の区分(時間分類)の設定が必要であること、さらに、作業者別時間管理ができるようになっていることが望ましいことを示している。また、組作業の場合、作業全体の時間の把握と、個々の作業者の時間の把握を平行して行う必要があるが、途中で計測を他の人にバトンタッチできるようにしておくことも考慮しなくてはならない。なお、営農集団へのヒアリングから、分単位の測定精度が保たれれば、ほ場別の投下労働時間の把握が可能となることも判明した。ソフトウェア作成では、市販の携帯情報端末に日本語環境の不備の問題があって今年度中には果たせていないが、次の平成10年度には試作して実際に作業現場で時間測定装置としてPDAを使ってみる予定である。
|