1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09660251
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
三輪 弌 岩手大学, 農学部, 教授 (30107180)
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Keywords | 河川みお筋 / 交互砂州 / 蛇行水路 / 水理実験 / みお筋変動 / 砂州移動抑制 |
Research Abstract |
河川みお筋の変動は,基本的には河床の交互砂洲の挙動に依存しているが,その関係を詳細に検討した研究はなかった.前年度までの交互砂洲の下流への移動と停止の限界蛇行角の実験において使用したSine-genarated Curve蛇行水路において,各河床横断面内の最深河床位置を測定して,みお筋の変化を砂洲挙動との関係によって整理したところ,砂洲の形態は移動しているとみられるのに,みお筋としては安定していると判断できる場合のあることが明らかになった.水路の蛇行波長が短くて,水路内の移動砂洲の長さも短くなっている場合と,水路蛇行波長は長いが,移動する砂洲の長さ・高さとも未発達の場合である. しかし,現地河川の交互砂洲がよく見られる砂洲長の範囲(河道幅の数倍程度の長さ)では,みお筋の不安定は交互砂洲が下流に移動する場合と一致していることが明らかになった.しかも,水理諸量の組合せを変化させて,水路に形成される交互砂洲の長さを違えて行った実験でも,そのような範囲内では,水路の蛇行波長と蛇行角の組合せという水路形状要素のみで,移動の有無が判定できることが分かった.各種蛇行水路での河床3次元形状の変動も計測したので,予定取水地点のみお筋の安定・不安定の判定が,河道の蛇行形状の波長と蛇行角だけで可能になり,建設後の河床形状の変化も予想でき,取水堰の計画・設計にあたって非常に有益な成果が得られた.
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[Publications] 三輪 弌: "実験蛇行水路における交互砂州の移動抑止限界" 自然災害科学. 17-4 (印刷中). (1999)
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[Publications] 永吉武志: "みお筋変動と交互砂州移動との関係に関する実験的研究" 農業土木学会論文集. 67-1 (印刷中). (1999)
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[Publications] 永吉武志: "蛇行水路側岸沿いの河床形状変化に関する実験的研究" 水工学論文集. 第43巻 (印刷中). (1999)
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[Publications] 相沢要一: "実験蛇行水路内の砂州形状に対する流量変化の影響" 東北地域災害科学研究. 35 (印刷中). (1999)