1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09660270
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Research Institution | NIIGATA UNIV. |
Principal Investigator |
伊藤 道秋 新潟大学, 農学部, 教授 (20001464)
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Keywords | バレイショ / 土塊 / 団粒化度 / 有機物含量 / ポテトハーベスタ |
Research Abstract |
バレイショは重量農産物の1つで穀物の10倍の重量があり、その上収穫は土中となり機械化なしには生産の省力化や生産維持を図れない。生産地には堅固な土塊を形成しやすい土性のためにハーベスタ導入が困難で、省力化の実現が遅れている地域がある。そこで、バレイショと土塊の分離が可能なハーベスタ実現に向けた分離機構の開発を中心に本研究を進めてきた。研究計画の最終年に当たる本年度の取組と実績は以下のようになる。 1.試作した回転ローラ衝突型分離機構が十分な分離性能を有することが明らかになったことから、各種設計基準を整理し、本分離機構を組み込んだハーベスタの開発を試みた。当初、既存のポテトハーベスタへの組み込みを考えたが、本研究に対応してくれる機械を入手できず、ディガーをベースとしたハーベスタの新規の試作に取り組んだ。試作に当たってのコンセプトは(1)トラクタ装着方式は半直装型とする、(2)ハーベスタの形式はミニコンテナ収集のステージ型とする、(3)機上の作業者は3名とし、選別に2人、コンテナ扱い1名とする、である。これに基づく試作を独自に行ったが、目標とした性能試験までは達成しなかった。引き続き今後の課題とする。 2.本研究の根幹となる土塊形成と土壌物理性との関係を検討した。当農場の土壌(SiC)における耕うん・砕土後の土壌硬度の変化は約3か月で不耕起状態と同程度の硬度に達することが分かった。土壌三相および有機物含量の調査結果では土壌硬度や土塊形成との関係は明かにならなかった。新墾地と再墾地を比較すると前者の土壌の団粒化度が高く、かつ砕土率も高くなることが明らかになった。 3.ここまでの取組で得られた成果を成果報告書としてまとめた。
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