1997 Fiscal Year Annual Research Report
穀物サイロの水分むら発生機構の解明と水分分布のモニタリングに関する研究
Project/Area Number |
09660272
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加藤 宏郎 京都大学, 農学研究科, 助教授 (70026566)
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Keywords | サイロ / 穀物層 / 水分むら / 水分移動 / 電磁波 / TDR / 水分分布 / モニタリング |
Research Abstract |
本研究は、大型サイロ内での穀物水分むらの発生原因を追求して、これに関与する水分移動機構を実験的かつ理論的に解明するとともに、サイロ内の穀物水分分布の異常がモニタリングできる計測システムを開発することを目的としている。 穀物貯蔵サイロでは、本来均一的な水分の穀粒を投入しておいても、穀物層内に新たに水分むらが発生する。その原因は、夜間の冷却などによってサイロ内壁面に結露が発生したり、サイロ内部の穀物の発熱や外壁からの日射加熱などによって温度差が生じ、この穀物温度差に伴う水分移動によるものと考えられる。そこで先ず、均一な水分の穀物層に温度差を与え、この温度差に伴う水分移動を定量的に把握するための基礎実験を行った。その結果、穀物温度差によって新たな水分むらが発生することが明かとなった。 次に、穀物水分分布のモニタリングが自動的に行えるような、サイロ内の水分分布の計測システムを構築するため、厚い穀物層に対して電磁波TDR計測を行った。このTDR計測では、購入設備備品の(TDR機能付き)ディジタイジングオシロス-コープを用いて、電磁波パルスを発生させ厚い穀物層中に投射して、その反射波形を受信・解析して穀物層の水分分布の異常を発見するための実験を行った。厚い穀物層中に投射するには、長い平行線センサを穀物層に埋没させる法と、1つのホーンアンテナを発信および受信用に用いて非接触測定する方法を試みた。その結果、高水分穀物層では電磁波パルスは低速度で伝わり、低水分穀物層では高速度で伝搬し、また、穀物水分の異なる境界面では反射が生じることが明かとなり、パルスの反射波形から水分むらなどに伴う異常を検知し水分むらの位置を特定できることが明かとなった。
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[Publications] 後藤 裕, 加藤宏郎: "マイクロ波TDRによる貯蔵穀物水分層の異常検出" 平成9年度農業施設学会大会講演要旨. 20-21 (1997)
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[Publications] 加藤宏郎, 後藤 裕: "貯蓄穀物層における水分分布の電磁波TDRによる異常検出" 第57回農業機械学会年次大会講演要旨. (印刷中). (1997)