1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09660276
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
田川 彰男 東京農業大学, 生物産業学部, 助教授 (90216804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠井 孝正 東京農業大学, 生物産業学部, 助教授 (50214284)
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Keywords | 穀物 / 豆類 / 熱物性 / 吸水特性 / 拡散モデル / 乾燥特性 / 平衡含水率 / 吸湿過程 |
Research Abstract |
本課題において平成10年度中に実施予定の1.熱物性、2.吸水特性、3.乾燥特性、4.平衡含水率5.呼吸特性のうち、1〜4の項目における実施内容について報告する。 1. 熱物性:非定常プローブ(単一)法による測定は粉体(小麦粉)、小麦(2品種)、大麦(二条大麦)について終了した。測定条件として、すべての試料について温度は10,20,30,40,50℃の5段階、含水率では小麦粉が9,12,15,18%(w.b.)の4段階、小麦と大麦については10,15,20,25,30%(w.b.)の5段階に設定した。また、小麦粉のかさ密度を400,500,600,700kg/m^3の4段階に設定して測定を行った。熱源温度の経時変化をBlackwellの式に当てはめ、試料の熱伝導率と温度伝導率を同時に算出し、さらに、測定時のかさ密度の値を基に試料の比熱を算出した。また、小麦粉のツインプローブ法による熱伝導率の測定と、双子型恒温壁熱量計を用いた比熱の測定を行った。 2. 吸水特性:大麦、小豆、インゲン豆(大正金時、大手亡)、黒大豆を10〜50℃の5段階の温度条件で浸漬し、そのときの質量変化を測定してこれらの吸水特性を測定した。また、小豆では上記の5段階の温度条件に加え、次の6段階の圧力条件(0.05,0.1,0.15,0.2,0.25,0.3Mpa)で測定を行った。その結果、大麦の吸水過程は拡散方程式の厳密解である平板モデルで表され、インゲン豆と小豆の吸水過程は初期、恒率、減率の3つの期間で構成されることがわかった。 3. 乾燥特性:インゲン豆(大手亡、大正金時、白花豆)の薄層乾燥特性を25〜55℃の4段階の温度条件、15〜35%rhで4段階の湿度条件で測定した。その結果、インゲン豆の乾燥特性は、大手亡が無限円筒、大正金時と白花豆が無限平板モデルによって説明できることがわかった。 4. 平衡含水率:密閉容器内に飽和塩溶液を入れ湿度を制御する静的方法によって、吸湿過程における小麦の平衡含水率を測定した。測定は30,40,50,60℃の4段階の温度で行った。測定結果をChen-Clayton式に当てはめたところ、適合性が高かった。
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