1997 Fiscal Year Annual Research Report
衛星画像データによる水稲品種判別に基づく米の反収量推定
Project/Area Number |
09660278
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉野 邦彦 筑波大学, 社会工学系, 講師 (60182804)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀川 直紀 農水省, 国際農水研究センター, 研究員
|
Keywords | リモートセンシング / 水稲 / 反収量推定 / BDRF / LAI |
Research Abstract |
本研究は、水稲を研究対象にして水稲個体群の3次元構造指標を介して、水稲品種別の水稲個体群からの分光反射特性と水稲のバイオマス量や米の反収量とを関係付け、分光反射データである衛星リモートセンシング画像データから水稲品種を判別し、米の反収量を推定する一般式を得ることを最終目的としており、本年度は、以下の事項を行った。 水稲個体群草冠からの方向性分光反射特性と水稲個体群の3次元立体構造とを関係付けるためには、方向性反射特性データと水稲個体群3次元立体構造についての多量の測定が必要である。そこで本年度は、まず、従来から用いて来た測定方法より、迅速かつ高精度にデータが取得可能な測定方法を開発した。以下のようである。 (1)水稲個体群草冠からの方向性反射特性の測定において、既に所有していたポ-タブルスペクトルメータを、測定対象物(水稲個体群草冠)とコントロール対象物(標準白色板)の反射強度を、1〜2秒で同時測定できるように改良した。これにより、個体群草冠からの数方向からの方向性反射特性測定時間も、水稲1品種あたり、5分以内で測定可能となった。 (2)水稲個体群の3次元立体構造のモデル化は、デジタル写真測量の方法を用いるが、従来は、撮影写真の評定計算のための基準点3次元座標測量に多大な労力がかかっていた。そこで、本年度では、基準点測量が不要である解析写真測量アルゴリズムを用いることとし、その解析プログラムを作成した。これにより、水稲1品種あたりの個体群鉛直下向きのステレオ写真撮影作業時間は、10分以下で終えることが可能となった。 来年度は、実験圃場での水稲の栽培と水稲個体群からの分光反射メカニズムのモデル化を行う計画である。
|