1998 Fiscal Year Annual Research Report
衛星画像データによる水稲品種判別に基づく米の反収量推定
Project/Area Number |
09660278
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉野 邦彦 筑波大学, 社会工学系, 講師 (60182804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀川 直紀 農林水産省, 国際農林水産業研究センター, 研究員
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Keywords | 水稲個体群 / 方向性反射特性 / リモートセンシング / ステレオ写真 / 解析写真測量 / 品種判別 / 反収量推定 |
Research Abstract |
本研究は、水稲を研究対象にして水稲個体群の3次元構造指標を介して、水稲品種別の水稲個体群からの分光反射特性と水稲のバイオマス量や米の反収量とを関係付け、分光反射データである衛星リモートセンシング画像データから水稲品種を判別し、米の反収量を推定する一般式を得ることを最終目的としており、本年度は、以下の事項を行った。 昨年度開発した、従来から用いて来た測定方法より、迅速かつ高精度にデータが取得可能な測定方法を用いて、水稲個体群草冠からの方向性分光反射特性と水稲個体群の3次元立体構造を測定した。測定対象とした稲の品種は、生育背丈やバイオマス量の大小を考慮して、きらら397、農林29号、初星、農林22号、亀の尾、コシヒカリ、日本晴、台中65号、水源264号、密陽23号、Lucus、Villaruay,Blue Rose2、Deltaの14品種である。それらを、5月下旬に実験水田に縦横25cm間隔に三本植えで移植し、8月下旬まで栽培した。 これらの稲に対して、7月15日、7月28日、8月5日に、水稲個体群の3次元立体写真撮影と水稲個体群草冠からの方向性分光反射特性測定を行った。今年の夏は、天候不順であり、8月5日には、14品種のうち、半数近くの品種で出穂していたので、以降の測定は解析が複雑になりすぎると判断して、当日をもって、実験終了とした。なお、7月28日は中干しのため田面は落水しており、また、8月5日には、再び、湛水状態であった。 現在、それぞれの水稲個体群の立体写真から、水稲個体群のデジタル3次元構造モデルの計算中であり、方向性反射特性についても、解析途中である。 来年度は、これらのデータの分析を終了し、水稲個体群草冠からの分光反射メカニズムのモデル化を行い、逆に分光反射データである衛星リモートセンシング画像データから水稲品種を判別し、米の反収量を推定する一般式を得る予定である。
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