1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09660297
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山岸 敏宏 東北大学, 農学部, 教授 (30005607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 久 東北大学, 農学部, 助手 (50178886)
太田 実 東北大学, 農学部, 教授 (00005670)
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Keywords | 肉用牛 / ハムスター / 成長 / 血中代謝成分 / IGF-1濃度 / 脂肪酸組成 / 遺伝率 |
Research Abstract |
(1)東北大学農学部附属農場で平成8年に生産・飼養した黒毛和種26頭、日本短角種7頭およびその交雑種15頭の去勢牛を供試して、加齢にともなう成長、特に育成期から肥育期における増体性および血中代謝成分濃度の変化をみるために、夏山冬里方式条件下で約10ケ月齢以降の体重、増体量、特に血中脂質代謝関連の成分であるGlu.Chol.NEFA.Trig.濃度を測定した。育成期の体重が大きいものは、肥育期において増体性が高い傾向がみられた。血中代謝成分は、NEFAにおいて品種間で有意に異なり、Glu.において育成および肥育期間で有意に変化した。また、岩手県農業研究センター畜産研究所で平成8年に生産・飼養した黒毛和種去勢牛のうち肥育前期のもの15頭、肥育後期のもの15頭および日本短角種の肥育前期のもの5頭をそれぞれ供試して、Ca.Glu.Chol.NEFA Trig.を測定した。肥育後期においては、特にChol.が有意に高く、Glu.は有意に低いことが認められた。宮城県畜産試験場から得られた血漿などの分析、および全ての血漿IGF-1濃度と増体量との関連性については、引き続き解析・検討中である。(2)(1)の供試牛について、皮下、ロース芯周囲、ロース芯内および睾丸周囲の蓄積体脂肪の脂肪酸組成をみるために、出荷・屠殺後に枝肉よりそれぞれ脂肪組織を採取し、GCを用いて調査した。C14:0、C14:1およびC16:1には品種、部位において有意性が認められたが、総不飽和度には認められなかった。供試牛のうち出荷予定のものについて引き続き分析・検討中である。(3)シリアンハムスターにおける加齢にともなう皮下部、腹腔内部および陰部の蓄積体脂肪の脂肪酸組成の変化と飼料の影響によるそれらの変化、および脂肪酸組成の遺伝性を検討するために、3系統の雌雄計90頭を供試して、それぞれ3、8、13週齢で調査した。いずれの部位でも総不飽和度は加齢にともなって有意に高まったが、13週齢あたりで横ばいとなった。2種類の飼料交換実験の結果、繊維質主体の飼料で繁殖能力大方向へ選抜された系統においてモノ不飽和化酵素活性が有意に高く、遺伝率も高く推定された。
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