1998 Fiscal Year Final Research Report Summary
Project/Area Number |
09660297
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Applied animal science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山岸 敏宏 東北大学, 農学部, 教授 (30005607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 久 東北大学, 農学部, 助手 (50178886)
太田 実 東北大学, 農学部, 教授 (00005670)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Keywords | 肉用牛 / ハムスター / 成長 / 血中代謝成分濃度 / IGF-1濃度 / 脂肪酸組成 / 遺伝的パラメター |
Research Abstract |
この研究は肉用牛の遺伝的メリットを増加するために有用な生理指標を探索し、また成長形質の遺伝的改良が生理的な予測指標を用いることによって可能かどうかを検証するために行われた。(1)成長形質、血中代謝成分濃度及びIGF-1濃度に関して肉用牛の離乳前後の関係とそれらの遺伝的パラメターについて推定した。IGF-1濃度は離乳前の期間では低い値で推移し、平均では11.47ng/mlとなり、一方、離乳後の期間では顕者に増加して、平均では50.02ng/mlとなった。IGF―1濃度の遺伝率は、それぞれ0.59および0.03であった。これらの遺伝相関をみると、肉用年の成長形質の選抜のために生理遺伝的指標として血中代謝成分濃度及びIGF-1濃度を用いることが有用てあると推察された。(2)育成牛を用いた24時間の絶食ストレス負椅実験では、IGF-1濃度は品種による有意な変化はみられなかった。しかし、血中代謝成分濃度、とくにNEFAでは黒毛和種よりも日本短角種の方が有意に高まったことから、エネルギーの利用能力について品種間で遺伝的差異があると考えられた。(3)反芻動物のパイロットアニマルとしてのシリアンハムスターにおける蓄積体脂肪の脂肪酸組成は、加齢にともなってすべての部位において総不飽和度が有意に高まったが、13週齢付近では横ばいとなった。また高繊維質飼料で離乳子数大方向へ選抜された系統は無選抜の系統よりも、高低の繊維質飼料の2飼料条件のもとで飼育した場合では、いづれもC18:1の産生は増加し、さらにモノ不飽和化酵素活性が有意に高まった。これらの遺伝率は0.73および0.61とそれぞれ高く推定された。 これらの結果は、代謝成分濃度及びIGF-1濃度の代謝系が品種間で遺伝的に異なり、これらの代謝系が成長形質と密接に関連していること、またシリアンハムスターにおける蓄積体脂肪の脂肪酸組成の遺伝的変異を解析することで、肉用牛の脂肪酸組成(肉質との関連性)を推定する可能性を示唆した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Suda, Y and T. Yamagishi: "Changes with growth for plasma insulin-like factor-I(IGF=I), blood metabolic components concentration and monthly gain and genetic parameter estimates of their in Japanese beef cattles"Proc. 6th World Congr. Genet. Appl. Livestock Prod.. Vol.23. 278-281 (1998)
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[Publications] 須田義人・山岸宏: "シリアルハムスターにおける蓄積体脂肪の脂肪酸組成割合に関する遺伝的パラメターの推定"草食実験動物. Vol.22. 47-54 (1998)