1999 Fiscal Year Annual Research Report
ニワトリのワクチン免疫応答への食餌性抗原による全身的経口免疫寛容の影響
Project/Area Number |
09660320
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
北川 浩 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40125307)
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Keywords | ニワトリ / 消化管 / 経口免疫寛容 / バイスタンダーサプレッション |
Research Abstract |
家禽の経口免疫寛容については殆ど明らかにされておらず,ワクチン混入物である各種動物蛋白がワクチン本来の特異的免疫機構に対してどのように影響するのかについては全く解明されていない。また,昨今養鶏業界で使われている動物性蛋白不含飼料で飼育されたニワトリに対するワクチン混入動物蛋白の影響についても全く検討されていない。 そこで,上記の問題を解明するために,1.ニワトリにおける全身性の液性免疫応答に対するバイスタンダーサプレッションが成立するのか否か,さらに,2.全身性免疫応答が動物性蛋白に対して既感作であることが,同抗原に対するバイスタンダーサプレッションの成立にいかなる影響を与えるのかについて検討を加えた。 その結果,1.比較的長期にわたる抗原投与によって経口免疫寛容を誘発したニワトリでは,寛容原と異種抗原の全身性の液性免疫応答に対するバイスタンダーサプレッションは存在するが,その寛容の程度は比較的軽度であること,2.同ニワトリでは,異種蛋白に対して全身性免疫応答が既感作である場合,寛容原と異種蛋白を同時投与してもバイスタンダーサプレッションは成立せず,逆に全身性の免疫応答が亢進されることが明らかとなった。また,経口免疫の成立機序や消化管の非特異的生体防御機構に関する基礎的知見も同時に得ることができた。 本研究で得られた成果の内,未公表のものについては今後さらに若干の検討を加えた上で,原著論文として逐次公表する予定である。今後これらの成果を踏まえて,常在細菌の制御やワクチン等のより効果的な接種に向けての研究を発展させていく予定である。
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[Publications] Takashi Takeuchi: "Apoptosis of villous epithelial cells and follicle-associated epithelial cells in chicken cecum"J.Vet.Med.Sci.. 149-154 (1999)
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[Publications] Tomohiro Imagawa: "Quantitative studies of the optic nerve layer in chicken retina"J.Vet.Med.Sci.. 883-889 (1999)
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[Publications] Etsumori Harada: "Characteristic transport of lactoferin from the intestinal lumen into the bile bia the blood in piglets"Comp.Biochem.Physiol.. 321-327 (1999)