1999 Fiscal Year Annual Research Report
インヒビンファミリ-は性腺腫瘍発生にどう関わっているのか?
Project/Area Number |
09660345
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
斑目 広郎 麻布大学, 獣医学部・附属動物病院, 助教授 (20173768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小方 宗次 麻布大学, 獣医学部・附属動物病院, 助教授 (10063968)
長谷川 喜久 北里大学, 獣医畜産学部・実験動物学, 教授 (40092001)
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Keywords | インヒビンファミリー / 顆粒膜細胞腫 / インヒビン / アクチビン / ホリスタチン |
Research Abstract |
細胞増殖因子の中でも最近発見された形質転換細胞増殖因子β(TGFβ)スーパーファミリーの一つであるインヒビンとその関連物質の生殖器腫瘍モデルでの腫瘍発生に対する役割と獣医学領域における腫瘍組織診断に対する有効性の検証を行うべく研究を進めた。本年度の研究実績の概要は以下の2点に集約される。 1)ラットの脾臓被膜下移植卵巣腫瘍を発生させ、内分泌学的(血中FSH、インヒビン濃度測定)、病理組織学的ならびに免疫組織学的(インヒビン、アクチビン、ホリスタチンに対する酵素抗体法、in situハイブリダイゼーション)に観察した。その結果、移植ラットでは手術後、血中インヒビン濃度が上昇、FSH濃度が低下し、移植部に腫瘍が発生した。さらに増殖腫瘍細胞は抗インヒビン抗体陽性細胞で構成されていた(現在、論文投稿中)。 2)応用的研究として、抗インヒビンならびに抗アクチビン抗体の獣医学領域における腫瘍組織診断に対する有効性の検証すべく、犬、馬を主体に各種動物の性腺腫瘍を収集し、組織標本作製、免疫染色を完了し、組織学的検査も終了した。従来、人の顆粒膜細胞腫からは血液中に大量にインヒビンが分泌されているため、インヒビンが顆粒膜細胞腫の血清、組織診断マーカーになりうるとされているが、獣医学領域での応用は腫瘍組織における抗インヒビンならびに抗アクチビン抗体陽性細胞の細胞型、その組織診断上の意義等、未解決の問題を含んでいる。現在、抗インヒビンならびに抗アクチビン抗体の組織診断マーカーとしての意義について論文投稿準備中である。
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