1997 Fiscal Year Annual Research Report
自然発症糖尿病ラット(WBN/Kob)の合併症に関する病理学的研究
Project/Area Number |
09660347
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
奈良間 功 摂南大学, 薬学部, 教授 (80268490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 清和 摂南大学, 薬学部, 研究員 (40268496)
松浦 哲郎 摂南大学, 薬学部, 研究員 (20268494)
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Keywords | 糖尿病 / 合併症 / 病理学 / モデル動物 |
Research Abstract |
(1)WBN/Kobラットの飼育継代および血糖尿糖のモニタリング 当大学の動物飼育施設において、糖尿病を発症するWBN/Kobラットの雄とその対照としてその雌ラットおよびSDラットを飼育継代した。本ラットについて月に一度血糖尿糖のモニタリングを実施し、このWBN/Kobラットの10ケ月齢で糖尿状態となり、24ヶ月齢まで持続する従来の発症パターンを示す系統であることを確認した。 (2〉WBN/Kobラットの自律神経病変の解析 20ヵ月齢から28ヵ月齢のWBN/Kobの雄(糖尿病を自然発症する)とその対照として同月齢のWBN/Kobの雌および28ヵ月のSDの雄を糖尿病の罹病期間により3群(0、7、12ヵ月)に分けて比較を行った。動物を麻酔した後生理食塩水次に2%グルタールアルデヒド固定液で全身灌流固定後、回腸神経、盲腸神経、結腸神経、迷走神経および腸間膜神経節を採取しオスミウム固定液で固定しエポン包埋標本を作製後、光学顕微鏡、透過型電子顕微鏡標本を作製した。光学顕微鏡標本にはトルイジンブルー染色を施して神経周膜、神経内膜の肥厚の程度や血管の変化また神経内の浮腫の程度、細胞浸潤の有無などについて、数例について検索したが明らかな変化は見いだせなかった。今後、電子顕微鏡標本には二重染色を施して、定性的に1検体あたり30視野程度をランダムに神経繊維の変化を観察するとともに神経内膜の膠原繊維量およびシュワン細胞の変化を検索し、さらに定性解析で観察した視野に関して定量的に画像解析装置を用いて無髄神経の径を形態計測し、その径のヒストグラムを描くとともに、総無髄神経繊維密度を計算する計画である。
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