1998 Fiscal Year Annual Research Report
電位依存性カルシウムチャネルとリアノジン受容体の蛋白相互作用の研究
Project/Area Number |
09670064
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
中井 淳一 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (80237198)
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Keywords | リアノジン受容体 / カルシウム放出チャネル / 電位依存性カルシウムチャネル / ジヒドロピリジン受容体 / 興奮収縮連関 / 分子生物学 |
Research Abstract |
骨格筋において細胞膜の電位依存性L型カルシウムチャネル(ジヒドロピリジン受容体DHPR)と筋小胞体のリアノジン受容体は興奮収縮連関の中心的機能を果たしている。この2つの分子は蛋白どうしが結合して情報伝達を行っていると考えられているが、その結合はL型カルシウムチャネルとリアノジン受容体の直接結合によるものなのか、介在蛋白を介した結合なのか、その分子機構は明らかになっていない。この実験の目的はYeast twohybrid systemを用いて、L型カルシウムチャネルとリアノジン受容体の物理的な蛋白蛋白結合を明らかにすることである。平成9年度はL型カルシウムチャネルとリアノジン受容体の蛋白蛋白結合実験を行ったが、平成10年度は骨格筋よりcDNAライブラリーを作製し、DHPRの細胞内ループと結合する新たなタンパク質の検索を行った。 実験はYeast two hybrid systemを用いてDHPRのN末、I-IIループ、II-IIIループ、III-IVループ、C末の配列を組み込んだ5つのDNA結合ドメインプラスミド作製し、アクチベータードメインプラスミドには骨格筋のcDNAライブラリーを組み込み、両者の間で相互作用がおこるcDNAの単離を行った。その結果、I-IIループと結合するcDNAとして電位依存性カルシウムチャネルのベータサブユニットが単離された。これは報告されている結果と一致し、Yeast two hybrid systemが正しく機能していることを示していた。N末、II-IIループ、III-IVループと結合するcDNAは単離できなかったが、c末と結合するcDNAとしてトロポニンTを単離した。 以上の結果から新たにトロポニンTがDHPRのC末と結合することを見いだした。興奮収縮連関におけるトロポニンTの生理的意義は明らかではないが、トロポニンTがイオンチャネルの局在化に関係している可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Junichi Nakai: "Two regions of the ryanodine receptor involred in coupling with L-type Ca^<2+> channels." J.Biol.Chem.273. 13403-13406 (1998)
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[Publications] Junichi Nakai: "Localization in the II-III loop of the dihydropyridine receptor of a sequence critical for excitation-contraction coupling." J.Biol.Chem.273. 24983-24986 (1998)