1998 Fiscal Year Annual Research Report
小腸細胞性レチノール結合たんぱく質Type IIの遺伝子発現と生理作用に関する研究
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09670074
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
高瀬 幸子 静岡県立大学, 食品栄養科学部・栄養学科, 教授 (10046196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合田 敏尚 静岡県立大学, 食品栄養科学部・栄養学科, 助手(学内講師) (70195923)
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Keywords | 細胞性レチノール結合たんぱく質Type II / 脂肪酸結合たんぱく質 / PPAR / 絶食 / β-カロテン開裂酵素 / レチナール還元酵素 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
1. CRBPII遺伝子の転写制御におけるPPARαやPPARδの役割を検討:高脂肪食摂取によりラット空腸のPPARα mRNA量は増大したが、PPAR,δ mRNA量は減少した。これらのPPARの発現ベクターおよびCRBPII遺伝子核内レセプター応答領域を結合させたルシフェラーゼレポーター遺伝子をCV-1細胞にco-transfectionしたところ、いずれのPPARでも長鎖脂肪酸(リノール酸およびアラキドン酸)によりレポーター遺伝子の発現量が増大した。 2. CRBPIIとFOPs遺伝子発現に働く共通メカニズムの究明:高脂肪食摂取によりラット空腸のCRBPIIおよびL-FABPの転写速度が増大した。これに伴いラットCRBPIIおよびL-FABP遺伝子上の核内レセプター応答領域に結合する空腸核タンパク質量も増大していた。これらの領域にはPPAR-RXRのへテロ二量体も結合し、その結合活性は、長鎖脂肪酸の存在により増大することが明らかとなった。 3. 絶食ラットの空腸CRBPIIとFABPsの遺伝子発現の動態:絶食によりラット空腸のCRBPII、L-FABPおよびI-FABP遺伝子発現量は、いずれも平行して変動し、絶食1日目には減少し、3日目には増大した。この変動は空腸におけるトリグリセライドの量と対応しており、血中より吸収細胞へ流入した脂肪酸の量を反映したものと推察される。 4. β-カロテン過剰摂取に対するラット空腸の β-カロテン開裂酵素活性とレチナール還元酵素活性の応答:ラットにβ-カロテン(BC)をラットBC所要量の10倍過剰量摂取させると、ラット空腸におけるBC開裂酵素活性は増大。一方、摂取するBCが過剰になるに従いレチナール還元酵素活性は低下した。従って、BC過剰摂取時にはレチナールからレチノールへの転換が抑制されることが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Suruga,Kazuhito et al.: "Transcriptional regulation of cellular retinol-binding protein,type II gene expression in small intestine by dietary fat." Arch.Biochem.Biophys.362. 159-166 (1999)
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[Publications] Suruga,Kazuhito et al.: "Regulation of cellular retinol-binding protein,type II gene expression by arachidonc acid analogue and 9-cis retinoic acid in Caco-2 cells." Eur.J.Biochem.(in press). (1999)
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[Publications] Tajima,Sanae et al.: "Coordinated distribution patterns of three enzyme activities involved in the absorption and metabolism of β-carotene and vitamin A along the villus-crypt axis of chick duodenum." Life Sci.(in press). (1999)