1998 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌における癌抑制遺伝子BRCA、グラニン、ソマトスタチンレセプターの研究
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09670173
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
木村 伯子 東北大学, 医学部, 助教授 (80142975)
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Keywords | 乳癌 / BRCA1 / クロモグラニンA / クロモグラニンB / ソマトスタチンレセプター / 癌抑制遺伝子 / 免疫組織化学 / in situ hybridization |
Research Abstract |
平成10年度はソマトスタチン受容体2A型(sstr2A)のin situ hybridization法(ISH)を行って免疫組織化学(IHC)の結果と比較検討をした。sstr2Aは乳腺の上皮および血管内皮細胞にmRNAの発現がみられた。乳癌ではsstr2AのmRNAの発現はIHC法とほぼ一致したが、ISH法の方が幾分反応が弱いものが見られた。これはパラフィン包埋組織を用いたために時にmRNAの保持が悪かったためと思われる。 本年度は乳癌における内分泌細胞のマーカーであるchromograninA,B(CgA),(CgB)および家族性乳癌と卵巣癌の癌抑制遺伝子であるBRCA1の産生蛋白の免疫組織学的局在を調べ、その意義を考察した。BRCA1は正常乳腺組織の上皮では必ず発現しており、乳管内癌(DCIS)では100%に、浸潤癌では88%にその発現がみられた。CgAとCgB正常乳腺の乳管細胞に散存性にみられた。乳癌では、CgAはDCISの70%および浸潤癌の23%に、CgBはDCISの65%および浸潤癌の39%に認められた。BRCA1はそのアミノ酸配列にCgA,CgBと高い相同性を有している。その発現頻度はかなり異なるもののBRCA1の癌抑制作用は一部グラニンを介しているものと考えられる。グラニン陽性細胞はソマトスタチンで抑制されると報告されており、sstrを発現している可能性がある。今回の研究では乳癌の増殖抑制に関与すると考えられるBRCA1、グラニン、およびソマトスタチン受容体の発現を調べ、それらの相互関係について考察した。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] Pilichowska M, Kimura N, et al.: "Primary hepatic carcinoid and neuroendocrine carcinoma-clinicopathological and immunohistochemical study of five cases." Pathology International. in press.
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[Publications] Pilichowska M, Kimura N, Nagura H.: "Somatostatin type 2A receptor expression in human breast carcinoma.." 発表予定.
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[Publications] Kimura N.Pilichowska M, et al.: "Immunohistochemical localization of somatostatin type 2A receptor in rat and human tissues" 発表予定.
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[Publications] Pilichowska M, Kimura N, et al.: "Immunohistochemical localization of somatostatin type 2A receptor in neuroendocrine tumors" 発表予定.
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[Publications] Kimura N, Pilichowska M, et al.: "Expression of chromogranin A, B, prohormone convertase PC1/3, 2 and amidating enzyme in carcinoid tumors and pancreatic endocrine tumors" 発表予定.
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[Publications] 吉田龍一、木村伯子、大内憲明、名倉宏、里見進: "乳癌におけるCD44の発現とその意義" 発表予定.
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[Publications] 吉田龍一、木村伯子、大内憲明、名倉宏、里見進: "乳癌におけるE-カドヘリンの発現とその意義" 発表予定.
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[Publications] 吉田龍一、木村伯子、大内憲明、名倉宏、里見進: "乳癌におけるp27とCyclin Eの発現の検討" 発表予定.
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[Publications] 吉田龍一、木村伯子、大内憲明、名倉宏、里見進: "乳癌におけるエストロゲンレセプターのDCC法と免疫染色法による比較" 発表予定.
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[Publications] 吉田龍一、木村伯子、大内憲明、名倉宏、里見進: "術後タモキシフェンを投与した乳癌の治療成績" 発表予定.