1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09670181
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
高見 剛 岐阜大学, 医学部, 教授 (70136943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 崇 岐阜大学, 医学部, 助手 (20293558)
齊尾 征直 岐阜大学, 医学部, 助手 (40242721)
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Keywords | 肝癌腫瘍抗原 / Hep3B / 遺伝子工学 / ペプチド / cDNA / 単クローン抗体 / HLA-A24 / 酸溶出法 |
Research Abstract |
1.HLA-A24(以下A24)の単離:A24保有健常人の末血単核球より全RNAを抽出し、特異的プライマーを用いたRT-PCR法でA24のcDNAを合成。このA24cDNAを組み込んだpGEM-Tベクター導入大腸菌をカラーセレクションで選択し、シークエンスで確認してA24cDNAをクローニングした。 2.A24発現肝癌細胞株の樹立:A24cDNAを哺乳類細胞発現ベクターpcDNA3.1に組み換え、サザンブロット法でA24cDNA導入大腸菌株を単離。これより調製したA24組み換えpcDNA3.1をリポゾーム法でA24陰性肝癌細胞株Hep3Bに導入し、G418選択法と限界稀釈法で選別して膜蛍光抗体法で確認してA24発現Hep3B肝癌細胞株を樹立した。 3.A24分子結合ペプチドの回収:A24に結合した肝癌腫瘍抗原を解析するため、現在、A24発現Hep3B細胞株を大量培養し、その酸溶出分画あるいは可溶化膜分画を大量に調整しているところである。 4.抗A24単クローン抗体の作製:A24結合ペプチドを解析するには他のHLA分子から切り離してA24を精製するほうが効率が良い。そこで、抗A24抗体結合アフィニティーカラムを、次の2通りで作製した。第一は市販の抗HLA-A11/A24単クローン抗体産生株を購入し、マウス腹腔に移植して得た抗体を用いてアフィニティーカラムを作製した。第二はHLA-A24に特異的なα_2ドメイン249-381塩基をpGEX-4T1に組み込み、産生されたGST融合蛋白を免疫原としてB細胞融合法で確立した抗A24単クローン抗体のアフィニティーカラムを作製した。 これまでの研究でウイルスベクターを使わなくてもA24安定発現株の作製が可能であることがわかり、今後はA24結合ペプチドの解析を進める。
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