1997 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト消化器癌におけるアポトーシス関連遺伝子発現と制御因子に関する分子病理学的研究
Project/Area Number |
09670185
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
井藤 久雄 鳥取大学, 医学部, 教授 (60127610)
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Keywords | 消化器癌 / アポトーシス / p53遺伝子 / 細胞周期 / エタノール / 熱ショック / FAS |
Research Abstract |
1.in vitroの研究成果 (1)ヒト胃癌培養細胞株に5%エタノールを添加すると種々の程度にアポトーシスが、10%ではネクローシスが誘発された。アポトーシス誘発系では添加後、1時間からc-myc遺伝子の発現が低下した。この時カルモジュリン阻害剤を投与してもアポトーシス誘導に変化はなかった。 (2)胃癌、大腸癌培養細胞株では種々の程度にFAS抗原が発現していた。抗FAS抗体誘発アポトーシスは胃癌ではp53遺伝子とは関係なく、他方、大腸癌では野生型p53遺伝子を有するLoVoのみでアポトーシスが誘発された。アデノウイルスベクターを用いて野生型p53遺伝子を導入するとFAS抗原の発現が亢進した。 (3)胃癌培養細胞株を46℃、30分間培養するとアポトーシスが、60分間培養するとネツロ-シスが誘導された。アポトーシス誘発系ではp53蛋白の発現が亢進した。 (4)アデノウイルス-p53遺伝子を導入すると、ベクター数に比例してp53蛋白の発現が亢進した。50MOIを導入すると、胃癌ではMKN-1のみアポトーシスが誘発され、その他6株では細胞周期停止が生じた。この時、BAX,Bcl-2蛋白の発現に差はなかった。 2.in vivoの研究成果 (1)長径5mm以下の微小胃癌26例、早期胃癌29例、進行癌33例のアポトーシス・インデックス(AI)と増殖活性細胞(KI)を比較すると、AIに差はなかったが、KIは有意差をもって進行胃癌で高かった。アポトーシスは胃癌の初期から生じていることが示された。 (2)大腸癌の術前に5FU座薬を投与すると、大腸癌細胞のアポトーシスが数的に増加した。非癌部粘膜では腺底部にアポトーシス細胞が散見された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Mitsuhiko Osaki: "5-Fluororacil(5-FU)induced apoptosis in gastric cancer cell lines : role of the p53 gene" Apoptosis. 2・2. 221-226 (1997)
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[Publications] Shigeru Tatebe: "Taxol induces apoptosis in human colon carcinoma cell lines arrested in G2/M phase" Oncology Reports. 4. 1151-1156 (1997)
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[Publications] Hisae Hayashi: "Expression of Fas antigen and its mediation of apoptosis in human gastric cancer cell lines" Jpn J Cancer Res. 88. 49-55 (1997)
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[Publications] Masato Ishida: "Evidence that expression of a mutated p53 gene attenuates apoptotic cell death in human gastric intestinal-type carcinomas in vivo" Jpn J Cancer Res. 88. 468-475 (1997)
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[Publications] Hisao ito: "Molecular Pathology of Gastroenterological Cancer" Stomach cancer and apoptosis : A review, 11 (1997)