1998 Fiscal Year Annual Research Report
菊池病(組織球性壊死性リンパ節炎)の病因並びに病変成立機構の解明
Project/Area Number |
09670211
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
菊池 昌弘 福岡大学, 医学部, 教授 (80078774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴宮 淳司 福岡大学, 医学部, 講師 (70206556)
大島 孝一 福岡大学, 医学部, 助教授 (50203766)
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Keywords | 組織球性解死性炎 / 菊池病 / HLA / fas-fas ligand / 可溶性fas / myeloperoxidase |
Research Abstract |
500症例におよぶについての臨床像については、これまでに得られている成績と同様に若年成人の頚部に主に見られ、白血球減少を伴い、一部に皮疹を認めるという臨床像は同様であったがこれまで明らかに女性優位であったが最近の症例では男性の比率の増加の傾向が続いている.組織学的には、芽球化細胞が増加し、壊死の傾向に乏しい基本的は組織像を示す症例が増加している.病変部に多数みられるアポトーシスを示す細胞は主に増殖しているCD8陽性細胞であり、アポトーシスの形式はgranzimeB,perforinが関与する系とfas,fas ligandが関与する2つの系ともに見られることが明らかとなった.このことは本疾患に見られるアポトーシスの発生機転は単一の経路でないことを示すものであり、さらにアポトーシスにウイルスの関与を否定できない成績であった.また大型化芽球の多くか特に感染活動期にあっては血清中の可溶性fas ligandの上昇が検査全例に認められ、それが病状の回復と共に正常に復帰することが明らかとなった.このことは可溶性fasが本疾患の病因に強く結びついている可能性を示唆するもので、病変がリンパ節でなく全身諸臓器に見られることにも関連するところである.また大型化芽球はウサギ抗血清免疫グロブリン分画からなるヒトpyeloperoxidaseに対する抗体に反応することが明らかとなった.このことは従来反応細胞が形質細胞様単球とされてその特異性が述べられているが、骨髄系との関連を示唆する成績であり、この点からも本病変の特異性が伺われる.HLAとの関係については、DQA-1-0103,0302,DQB1-0601は統計的に優位さを持っており、本疾患が遺伝的要因もその発生に関与していることを示唆するものであった.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kita,Y., Kikuchi,M., Nakai,Y., et al.: "A case of Kikuchi‘s disease with abdominal manifestations." Surgery. 122(5). 962-963 (1997)
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[Publications] Ohshima,K.,Suzumiya,J.,Sato,K.,Kanda,K. et al.: "Apoptosis of cytotoxic T-cells in histiocytic mecrotizing lymphadenitis." Virch. Arch.433. 131-134 (1998)
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[Publications] Kato,K., Ohshima,K., Ishihara,H. et al.: "Elevated serum soluble fas ligand in natural killer cell proliferative disorders." Brit. J. Haematol.103. 1164-1166 (1998)
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[Publications] 菊池 昌弘: "組織球性壊死性リンパ節炎(菊池病)" 別冊 医学のあゆみ:血液疾患. 140-141 (1998)
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[Publications] 田中敏博・菊池昌弘: "組織球性壊死性リンパ節炎患者のHLAクラスII遺伝子(HLA-DR.DQ およびDP)のDNAタイピング" 日病会誌. 87(1). 316 (1998)