1999 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌の悪性度に関与する糖転移酵素の分子病理学的研究
Project/Area Number |
09670222
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
中山 淳 信州大学, 医学部・附属病院, 講師 (10221459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝山 努 信州大学, 医学部, 教授 (90020809)
赤松 泰次 信州大学, 医学部・附属病院, 助教授 (80212413)
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Keywords | 大腸癌 / 糖転移酵素 / 分子病理学 |
Research Abstract |
平成11年度は平成10年度に作製したβ1,4-ガラクトース転移酵素-I(β4GalT-I)に対するポリクローナル抗体、A18Gの抗原特異性を解析した。 最近、新たなβ1,4-ガラクトース転移酵素として5種類のアイソザイム(β4GalT-II〜VI)が次々とクローニングされ、β1,4-ガラクトース転移酵素は遺伝子ファミリーを形成していることが明らかにされた。そこで、A18Gがβ4GalT-I以外のβ1,4-ガラクトース転移酵素アイソザイムとも反応するか否かを免疫細胞化学的に検討した。 まず、ヒトβ4GalT-II,-III,-V,-VIのcDNAをヒト胎児脳のcDNAライブラリーからPCRを用いて単離し、動物細胞発現ベクター、pcDNAIに組み込んだ。なお、β4GalT-Iをコードするベクター、pCAG-GTとβ4GalT-IVをコードするベクター、pcDNA3-β4GalT-IVはそれぞれBrunham Institute,福田道子教授と福田穰教授より供与を受けた。次に、これらの発現ベクターをCOS-1細胞に遺伝子導入し、48時間後にA18Gで免疫染色を行った。その結果、A18Gはβ4GalT-Iが導入されたCOS-1細胞のゴルジ野あるいは細胞膜とのみ特異的に反応したが、他のβ1,4-ガラクトース転移酵素のアイソザイムが導入されたCOS-1細胞とは全く反応しなかった。以上の結果より、A18Gはβ4GalT-Iとのみ反応する特異抗体であることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)