1997 Fiscal Year Annual Research Report
粥状動脈硬化病変の局在におけるPECAM-1の役割の研究
Project/Area Number |
09670250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
増田 道隆 国立循環器病センター研究所, 循環器形態部, 室長 (00190364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草野 賢一 国立循環器病センター研究所, 循環器形態部, 流動研究員
狩野 由美子 国立循環器病センター研究所, 循環器形態部, 室長
大澤 正輝 国立循環器病センター研究所, 循環器形態部, 室員 (40291182)
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Keywords | PECAM-1 / チロシンリン酸化 / 粥状硬化 |
Research Abstract |
細胞間接着分子PECAM-1は、単球や活性化好中球の内皮層透過に必須の分子である。炎症性細胞の浸潤は粥状硬化の発症・進展にとって重要な機序である。本研究の目的は、粥状硬化病変の局在におけるPECAM-1の関与を解明することである。本年度は次のことを実施した。 1.炎症性細胞の内皮層通過に対する変異PECAM-1の影響について 正常PECAM-1のほか、リン酸化部位を欠失したPECAM-1△14や、リン酸化部位のチロシンをフェニールアラニンに置換した変異PECAM-1の発現ベクターを構築し、ヒト内皮細胞由来でPECAM-1非発現の細胞株ECV304ですでに発現させている。さらにPECAM-1の細胞質ドメインの一部を欠失した一連の変異PECAM-1の発現ベクターを構築中であり、これら変異PECAM-1が単球や活性化好中球のECV304単層通過にどのような影響をおよぼすか検討した。 2.粥状動脈硬化モデル動物を用いた、チロシンリン酸化PECAM-1やPECAM-1△14の局在について 培養内皮細胞を用いた蛍光抗体観察により、チロシンリン酸化PECAM-1やPECAM-1△14の発現が細胞によって異なることを観察している。特にPECAM-1△14の発現は単層構造が乱れた部域の細胞に高い、血管のenface標本の蛍光抗体観察により、PECAM-1のチロシンリン酸化の程度やPECAM-1△14の発現が、粥状硬化の好発部位や低発部位とどのような関係にあるのか調べた。 3.PECAM-1結合タンパク分子の探索と同定について すでに、PECAM-1の細胞質ドメイン融合タンパク質を用いたアフィニティーカラムや、ファーウエスタン法でいくつか候補となるバンドを検出しており、PECAM-1を介したシグナル伝達機構を明らかにするため、PECAM-1の細胞質ドメインと相互作用するタンパク分子を探索し、その同定をめざした。
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