1997 Fiscal Year Annual Research Report
寄生虫感染におけるTh2サプレッサー活性化機構の解明
Project/Area Number |
09670254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
藤田 紘一郎 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (90053107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 伸二郎 日清製粉(株), 創薬研究所, 主任研究員
月館 説子 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (40121256)
赤尾 信明 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (00126559)
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Keywords | 非特異的IgE / Th2 / Dirofilaria immitis / リコンビナント抗原 / PCR / 好中球遊走因子 / B細胞 |
Research Abstract |
寄生蠕虫感染的にみられる高IgE血症は、寄生虫抗原に対する特異抗体のみならず、ポリクロナールにB細胞が活性化され、非特異のIgEが増多することにより引き起こされることが明らかになっている。これは、寄生蠕虫の感染によりTh2が活性化したために起こると考えられているが、その活性化機構はほとんど不明である。 本年度は、我々がイヌ糸状虫虫体より単離精製したIgE抗体誘導物質因子の解析を試みた。 その結果、その因子は、好中球遊走因子として単離されたポリプロテイン抗原と同一の物質であることが判明した。また、この因子は、in vivoにおいてIgEを強く誘導し、in vitroにおいてはIL-4産生を増強しており、Th2を誘導する因子と考えられた。 次いで非特異的IgE抗体産生の分子機構を明らかにするため、この抗原を遺伝子組み換え技術によって大腸菌でリコンビナント抗原(r-DiAg)として生産を行い、BALB/cマウスにおけるIgE抗体産生および各種脾臓リンパ球に対する作用について検討した。大腸菌菌体より得られたr-DiAgをマウス腹腔内投与したところ、非特異的IgE抗体産生の亢進が見られた。また、同処理マウス由来脾臓B細胞はin vitroにおけるr-DiAg刺激により増殖応答を亢進した。以上の結果から、r-DiAgは直接B細胞を刺激する可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.M.Hossain, S.Tsukidate, N.Akao & K.Fujita: "Antigens responsible for eosinophil hyporesponsi veness in Brugia pahangi inci crofilariae infected mice" Parasitology International. 46(3). 207-216 (1997)
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[Publications] M.Sato, S.Tsukidate. E.Eishi. K.Yamamoto & K.Fujita: "Suppression of mitogen-induced IL-2Rα expresion in PBL by serum from microfilaremic rats chronically infected with Brugia pahangi" Parasitology. 114. 333-338 (1997)