1999 Fiscal Year Annual Research Report
マンソン裂頭条虫の擬充尾虫が産生する生理活性物質についての研究
Project/Area Number |
09670258
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
平井 和光 鳥取大学, 医学部, 教授 (20093940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 浩然 鳥取大学, 医学部, 助手 (80314574)
福本 宗嗣 鳥取大学, 医学部, 助教授 (60111126)
佐藤 建三 鳥取大学, 医学部, 教授 (40113196)
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Keywords | 条虫 / マンソン裂頭条虫 / 生理活性物質 / 成長ホルモン / 腹腔マクロファージ / サイトカイン / TNF-α抑制因子 |
Research Abstract |
1.マンソン裂頭条虫擬充尾虫が産生する成長ホルモン様因子(PGF)の融合蛋白の作成 PGFのcDNAをクローニングし、GST蛋白を発現するpGEX-5X-1 vectorに組込んで大腸菌XL-1blueにてGST融合蛋白の合成を試みたが、可溶化GST-融合蛋白を作成することはできなかった。次に全長のcDNAではなくfragme nt-cDNAをXL-1blueに挿入したところ溶解度の比較的高いGST融合蛋白を発現できたが活性を持たなかった。次いでG418 resistant vectorにligationして全長cDNAを3Y1 rat fibroblastに挿入ししたところ、PGFmRNAの高い発現が観察された。しかし、培養上清に活性は存在せず、分泌蛋白として産生されなかった。次に試みたのが昆虫細胞Sf9 pIZ/V5-His plasmid vector を用いてPGFmRNAをtransfectionしPGF蛋白の発現を試みている。 2.マンソン烈頭条虫擬充尾虫の培養上清のマクロファージ・サイトカイン産生に及ぼす影響 (1)マウス腹腔マクロファージと擬充尾虫を共存させて培養し、LPS刺激するとTNF-α遺伝子の発現が抑制された。 (2)マクロファージ培養液に擬充尾虫培養上清を添加するとLPS刺激3時間後からINF-α遺伝子の発現が抑制された。 (3)擬充尾虫感染マウスから採取されたマクロファージのLPS刺激により発現するTNF-α遺伝子は発現が対照マウスに比較して抑制された。 (4)培養上清を添加したマクロファージの培養液上清中のTNF-α濃度をELISAにて測定すると対照より低値であった。 (5)培養上清のマクロファージTNF-α遺伝子の抑制にはprostaglandinE2やIL-10は関与しないことが確認された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 平井和光: "マンソン烈頭条虫擬充尾虫か産生する成長ホルモン様因子の宿主寄生体関係における意識"米子医学雑誌. 50(3-4). 131-142 (1999)
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[Publications] Haoran Wang: "Differential expression and regulation of chemokines JE,KC,and IP-IC gene in prionary cultured marine hepatocytes"Journal of Cellular Physiology. 181. 361-370 (1999)
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[Publications] 平井和光: "日本における寄生虫学の研究-マンソン烈頭条虫-擬充尾虫が産生する成長ホルモン様因子"財団法人目黒寄生虫館. 8 (1999)