1997 Fiscal Year Annual Research Report
マンソン裂頭条虫幼虫のプロスタグランディン産生系の解明と幼虫移行症における意義
Project/Area Number |
09670260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
福島 哲仁 島根医科大学, 医学部, 助手 (90208942)
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Keywords | Spirometra erinaceieuropae / plerocercoid / prostaglandin / arachidonic acid / arachidonic acid cascade / larve migrans / host-parasite relationship |
Research Abstract |
Spirometra erinacei plerocercoidのアラキドン酸カスケードの全容解明のため、牛血清アルブミンと濃度を変えたアラキドン酸(0.1,0.5,1,2,5mM)とともに25℃の温度下で60分間培養し、産生される虫体内のプロスタグランディン(PG)類をガスクロマトグラフィー・マススペクトロメトリー分析により分離し、定量を行った。PGD_2が、0.5,1,2,5mMのアラキドン酸で培養した虫体内で検出され、検出量はそれぞれ0.298μ g/g wet wt,0.356μ g/g wet wt,0.336μ g/g wet wt,0.62μ g/g wet wtであった。また、PGE_2も虫体内で検出され、2mMのアラキドン酸で0.703μ g/g wet wt,5mMで1.915μ g/g wet wt産生された。さらにPGE_2は、5mMのアラキドン酸で培養した培養液中にも0.250μ g/g wet wt検出された。他のPG類は、この条件では検出されなかった。 次に、培養時間を、0分、15分、30分、60分に区分し、5mMアラキドン酸で培養すると、15分の培養でPGF_<2α>が虫体内で0.372μ g/g wet wt検出され、6-keto-PGF_<1α>が30分で0.444μ g/g wet wt,さらに1時間の培養でPGD_2が0.893μ g/g wet weight、PGE_2が2.760μ g/g wet wt検出された。PGE_2のみ培養液中に1時間の培養で0.357μ g/g wet wt検出された。TXB_2は、dose-dependent course、time-dependent courseどちらにおいても検出できなかった。
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