1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09670278
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
神戸 俊夫 名古屋大学, 医学部, 講師 (50093018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 善之 名古屋大学, 医学部, 助教授 (10155690)
菊地 韶彦 名古屋大学, 医学部, 教授 (40283428)
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Keywords | 全身性カンジダ症 / カンジダアルビカンス / 付着 / 脾臓周辺帯 / マクロファージ / マンノースリセプター / 細胞壁マンナン / ex vivo binding assay |
Research Abstract |
全身性感染症にわいて、病原微生物はランダムに臓器内に侵襲するのではなく、特定の臓器が標的となる。付着は微生物が生体内に侵入する最初の段階であり、付着メカニズムの解明は微生物侵襲のメカニズムを知るために重要な情報を提供してくれると考えられる。 我々は血流から種々の臓器へのC.albicansの侵襲のメカニズムを解析するために凍結切片を用いた付着実験系であるex vivo binding assayを用いてきた。この実験系において、C.albicansはマウス脾臓の周辺帯に存在するマクロファージに特異的に付着する。C.albicans細胞壁マンナン(PMPC)の酸安定部分は酵母および菌糸型細胞表層に均一に発現され、この酸安定部分のマンナン主鎖と側鎖の両方がC.albicansの周辺帯マクロファージへの付着に関与している。マウス生体内でのPMPC依存性の付着も、脾臓内マクロファージに発現されたマンノースリセプター様分子を介してex vivoでの付着と同じメカニズムで起こると考えられる。最後に、マクロファージの培養細胞系であるJ774.E細胞を用いた付着実験で得られた結果は、脾臓あるいはリンパ節組織におけるマクロファージにはC.albicans特異的な付着のメカニズムがあることを示唆した。現在、このC.albicans得意リセプターの精製と同定を進めている。これはC.albicansの臓器内侵襲に重要な意味をもつかもしれない。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Han et al.: "Biochemical characterization of Candida albicans epitopes that can elicit protective and nonprotective antibodies." Infect.and Immun.65・10. 4100-4107 (1997)
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[Publications] T.Kanbe and J.E.Cutler: "Minimum chemical requirements for adhesin activity of the acid-stable part of the Candida albicans cell wall phosphomannoprotein complex (PMPC)." Infect.and Immun.66・12. 5812-5818 (1998)
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[Publications] T.Kawagoe et al.: "Measurement of (1→3)-β-D-glucan in an experimental model of systemic candidiasis." Eur.Surg.Res.30. 290-296 (1998)