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1998 Fiscal Year Annual Research Report

ウエルシュ菌ε-毒素の活性化および作用機序の解析

Research Project

Project/Area Number 09670286
Research InstitutionKagawa Medical School

Principal Investigator

南 純三朗  香川医科大学, 医学部, 助教授 (40157566)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 片山 誠一  香川医科大学, 医学部, 助手 (70169473)
松下 治  香川医科大学, 医学部, 助手 (00209537)
岡部 昭延  香川医科大学, 医学部, 教授 (20093677)
KeywordsClostridium perfringens / ウエルシュ菌 / ε-毒素 / 海馬
Research Abstract

ウエルシュ菌ε-毒素の作用機序について研究し、脳の神経細胞、とくに海馬の神経細胞がε-毒素により傷害を受けることを明らかにした。
(1) 脳の神経細胞に対するε-毒素の作用
ε-毒素をラットに投与したのち、脳の神経細胞への影響を形態学的観察(ヘマトキシリン・エオジン染色)によって調べた。50ng/kgのε-毒素を静注して4時間後の観察では主に海馬の神経細胞の傷害が認められた。特にCA1,CA3領域の錐体細胞に核濃縮を伴う細胞の変形が認められた。次に、海馬の神経細胞傷害を抗MAP2抗体による免疫染色によって観察した。ε-毒素非投与時に比較して明らかな神経細胞核周囲部や樹状突起における染色性が欠落しており、細胞骨格にも傷害が及んでいるでいることが明らかとなった。
(2) ε-毒素のグルタミン酸作動系に及ぼす影響
ε-毒素の海馬における傷害がコリン作動系、グルタミン酸作動系、いずれの作動系の傷害によるのかを海馬のTimm法による亜鉛染色およびアセチルコリンエステラーゼ染色をおこなって検討した。ε-毒素投与後におけるアセチルコリンエステラーゼ染色性の相違は認められなかった。一方、亜鉛染色性には相違が認められた。苔状繊維終末に多く含まれる亜鉛は、グルタミン酸の放出を調節していると考えられている。ε-毒素投与によって亜鉛染色性が低下したことは、この部位で異常なグルタミン酸の放出があったことを示している。さらに、グルタミン酸レセプターの拮抗剤であるMK-801やCNQX、および前シナプスからのグルタミン酸放出の阻害剤であるriluzoleによってε-毒素投与時における海馬の神経細胞傷害が抑えられたことより、ε-毒素が海馬におけるグルタミン酸作動系を異常に亢進させ、神経細胞に傷害を与えることが示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Osamu Miyamoto: "Neurotoxicity of Clostridium perfringens epsilon-toxin for the rat hippocampus via the glutamatergic system" Infection and Immunity. 66・6. 2501-2508 (1998)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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