1998 Fiscal Year Annual Research Report
Fas/FasLを介した自己寛容の成立機序-マウス骨髄移植モデルを用いた解析
Project/Area Number |
09670342
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小端 哲二 順天堂大学, 医学部, 講師 (10205445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 久寿樹 聖マリアンナ医科大学, 難治研, 教授 (60049070)
奥村 康 順天堂大学, 医学部, 教授 (50009700)
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Keywords | 自己免疫 / Fas / FasL / gldマウス / アポトーシス / 免疫寛容 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
昨年度の研究成果(自己免疫疾患を既に発症しているg1dマウスにwild-typeの骨髄細胞を移植すると、Fas/FasL系によって病因細胞が直接除去されg1dマウスの自己免疫症状は正常化される)に基づき、Fas/FasL系を利用した自己免疫疾患治療の基礎的検討を目的に、FasL遺伝子導入細胞をgldマウスに静注した。このマウスT細胞株にマウスFasL遺伝子を導入しFasL分子を強制発現させた細胞(FasL遺伝子導入細胞)はin vitroにてgldマウスの脾臓細胞をFas/FasL系特異的に細胞傷害することを確認している。放射線照射したFasL遺伝子導入細胞を、自己免疫疾患を既に発症しているgldマウスに静注すると、その高γ-グロブリン血症、リンパ組織の腫大そしてgldマウスに特徴的なgld細胞(B220+T細胞)の減少が観察された。さらに、組織学的にもFasL遺伝子導入細胞を静注したgldマウスの脾臓、リンパ節に細胞のDNA断片化像(アポトーシス)が高頻度に認められた。 以上の結果から、Fas/FasL系を利用することにより自已免疫発症に関与する病因細胞をアポトーシスによって除去し、gldマウスの自己免疫性を正常化することが示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Hong, NM., et al.: "Amelioration of lymphoid hyperplasia and hypergammaglobulinemia in lupus-prone mice, gld by Fas-ligand gene transfer" J.Autoimmun.11. 301-307 (1998)