1997 Fiscal Year Annual Research Report
非神経毒化学物質による2,5-ヘキサンジオンの毒性増強機構に関する研究
Project/Area Number |
09670362
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
三角 順一 大分医科大学, 医学部, 教授 (40109658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 一雄 大分医科大学, 医学部, 助手 (60201282)
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Keywords | ラット / 2,5-HD / 透析プローブ / 灌流液 / Microdialysis / 血清中濃度 / AUC / Pharmacokinetics |
Research Abstract |
今年度はECOM社のMicrodialysis Systemを購入し、2,5-HD単独投与における2,5-HDのPharmacokineticsに関する研究を行った。アモバルビタールで麻酔したラットに透析プローブを頚静脈に留置後、マイクロシリンジポンプから生理食塩水を透析プローブ中に流しプローブ及びライン中を生理食塩水で灌流させ、マイクロフラクション コレクターを用いて、生理食塩水中に透過した灌流液を採集した。ラットが覚醒し、自主活動を再開後、約2時間、2.6mol/kg2,5-HDを皮下に投与した。投与後4時間まで0.5時間おきに、投与後4時間以降24時間までは1時間ごとに灌流液を採集し、灌流液中の2,5-HD濃度を測定した。この後、2,5-HD Pharmacokinetic及び各パラメータを計算ソフトESTEMKを用いて算出した。結果は採血法による同量の2,5-HD投与後の血清中2,5-HD濃度に比し、本法により得られた灌流液中2,5-HD濃度は1/5から1/3程度と低値であった。AUCも同様に以前の報告値に比し1/2程度であった。また,Pharmacokineticsの結果については本研究のすべてのデータは2次あるいは3次の指数モデルに有意に合致した。さらに、決定係数R2により2次及び3次指数モデルを対比すると、3次指数モデルの方が2次指数モデルの決定係数より大きかった。なお透過液中2,5-HD濃度Cと時間tの2次指数モデルはC=282.792_e^<0.2152t>-220.289_e^<0.5138t>(R^2=0.79,p<0.0001),3次指数モデルはC=259.454_e^<0.2099t>-141.887_e^<0.4271t>-1100.99_e^<5.5235t>(R^2=0.82,p<0.0001)であった。
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