1997 Fiscal Year Annual Research Report
疲労に伴う人間行動変化の評価指標の開発に関する研究
Project/Area Number |
09670372
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The Institute for Science of Labour |
Principal Investigator |
川上 剛 財団法人労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (10204679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 明彦 財団法人労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (30072648)
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Keywords | 疲労 / 行動変化 / 筋電図 / 夜勤 / 温熱環境 |
Research Abstract |
疲労行動変化の総合的把握のための基礎的知見を整理し、各種の現場に応用可能な評価手法を確立することを目的として、フィールド調査を行った。夜勤を伴うある金属加工工場、および夏季に高温となる職場としての家具工場をフィールドと選定した。これらの2つのフィールドにおいて作業者の連続作業中の行動変化を記録し、同時に、温熱環境の評価、疲労自覚感の測定、筋電図、心電図、上体傾斜角の連続測定を行った。また、作業者の生活全般を把握するために、生活時間調査も併用した。こうした測定評価結果にもとづいて疲労行動、自覚症状、生理学的測定結果の類型化を試みた。また、その際に外部環境としての温熱環境ならびに社会・文化的要因の疲労行動への影響をも分析にあたって加味した。その結果、疲労に伴う人間行動変化として、夜勤職場では眠気回避のための飲水・喫煙などが眠気の進行とともに頻回に見られた。また、暑熱の強い家具工場では頻回の小休止行動、飲水行動が見られた。また、夜勤職場では作業者がイスラム教徒であったことから作業中の祈りのための大休息が取られた。姿勢拘束、温度条件、社会・文化条件の差などの複合的な要因によってに、疲労性行動変化が表現されることが理解された。今後、さらに疲労時のこれらの行動変化を課題行動の変化、補償的行動、社会的な人間関係や組織行動上の変化、積極的なコーピング活動の各領域に分けて観測し疲労の進行に伴う構造を解析して有効な行動変化指標の取り上げ方を検証する。
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