1997 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の在宅ケアにおける医療保険ならびに介護保険の支払方法に関する研究
Project/Area Number |
09670376
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小林 廉毅 筑波大学, 社会医学系, 教授 (70178341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岡 和枝 帝京大学, 法学部, 助教授 (50091038)
田中 政宏 筑波大学, 社会医学系, 助手 (60282365)
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Keywords | 在宅ケア / 医療保険 / 介護保険 / 医療費 / 医療経済 / モラルハザード |
Research Abstract |
本研究では、まず実際に在宅ケアを行う患者を対象にして、受けている医療・介護サービスならびに家族介護者によるケアの実態を調査し、医療・看護・介護関連の費用ならびに患者家族の介護時間・介護内容(家族による介護の種類と量の把握のため)、家計などを通じて把握して、どのような医療・介護ニーズがあるかを明らかにする。次いで専門家、現場の医療・介護従事者などの意見をもとにして、医療保険と介護保険の役割の明確化と効果的な組み合わせ、モラルハザード対策などについて検討し、公正かつ効率的な支払方式の提言を行うことを最終的な目標とする。 本年度は研究の第一年次にあたるため、神奈川県および岡山県において、慢性疾患により長期在宅ケアを行う高齢患者を対象にして、医療介護ニーズの実態調査を行った。現場の医療機関の協力を得て、患者宅を訪問してこの調査のために作成した質問票を用いて自記あるいは聞き取りによって調査を行った。また患者を担当する医療従事者からの情報収集も行った。神奈川県の調査では当初の対象者32名に対して30名の調査を行うことができた。岡山県の調査では当初の対象者60名のうち34名について調査できた。調査できなかった主要な理由は在宅医療の中断、すなわち入院によるものであった。調査結果の詳細については現在解析中である。今後、調査結果の解析を待って追加調査の計画、および専門家・医療従事者を対象にした調査の計画をたて、第二年次の研究につなげる予定である。
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