1999 Fiscal Year Annual Research Report
小児白血病発生における家族要因についての疫学的・分子生物学的研究
Project/Area Number |
09670380
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
別所 文雄 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (40010285)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷村 雅子 国立小児病院, 小児医療研究センター小児生態研究部, 部長(研究職)
小林 美由紀 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (60205391)
林 泰秀 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (30238133)
|
Keywords | 小児がん / 家族性発生 / 癌抑制遺伝子 / がん発生要因 / 家族性白血病 / 家族性腫瘍 |
Research Abstract |
これまでに、東京大学医学部附属病院、関東労災病院小児科、太田綜合総合病院附属西ノ内病院小児科、青梅市立病院小児科、焼津市立病院小児科の5施設において、急性疾患のために受診し、悪性腫瘍、膠原病、内分泌疾患、先天性心疾患その他の先天奇形を有しない患者の家族歴を聴取し、586例のデータを得ることが出来た。このうち、18例については一部情報を欠く部分あるいは明らかな記載ミスがあったため除外し、568例を対照とした。これらの症例の内、出生順が第1番目の児は325例であり、同様な理由で除外された例を除く311例は、出生順第1番目の症例に対する対照群とした。これらの症例にランダムに発生させた番号を付して昇順にソートし、必要な対照数を番号の小さいものから選ぶという方法によって、性、年齢を一致させた対照を選んだ。疾患としては、急性リンパ球性白血病(ALL)の他に、急性骨髄性白血病、胎児性がんとして神経芽腫、肝芽腫、腎芽腫(Wilms腫瘍)についても検討した。これまでに、診断時年齢が2-6歳のALL小児の両親の、患児出生時の年齢には対照群とのあいだに差はみられていない。患児を最初の子供に限局した場合も同様であり、他の疾患についても同様の結果が得られつつあるが今後さらに詳細な分析を行う必要がある。 小児悪性新生物全国登録に登録された家族性白血病の調査については、登録委員会に対して、現在資料の提供を申請中であるが、この報告書作成に時点で入手できていない。
|