1998 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄県離島における高齢者の活動的長寿と要介護長命に関する社会医学的縦断研究
Project/Area Number |
09670402
|
Research Institution | UNIVERSITY OF RYUKYUS |
Principal Investigator |
鈴木 信 琉球大学, 医学部, 教授 (70101475)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲福 徹也 琉球大学, 医学部・附属病院, 助手 (20213126)
秋坂 真史 琉球大学, 医学部, 助手 (60231817)
野崎 宏幸 琉球大学, 医学部, 助教授 (40130083)
|
Keywords | 超高齢者 / ADL / 末梢血 / 脂質 / 血清蛋白 / 血清アルブミン / 血清免疫グロブリン / 心電図 |
Research Abstract |
仲里村在住の85歳以上の高齢者をcohortとして、自宅に居住しactiveと考えられている49名(女性35名、男性14名、平均92歳)の健康調査を行った。 結果:現病歴では高血圧症が17例(35%)、既往歴では骨折が16例(33%)認められた。理学的には、平均身長は男性153.1cm、女性139.8cm、体重は男性47.0kg、女性43.6kgで、BMIは男性19.9、女性22.2と正常であった。現症では不整脈が7例、心雑音が8例、下腿浮腫が6例、高血圧が12例認められた。ADLは49名中ランクJとAは42名(86%)であった。 末梢血では赤血球数(10^4/μl)は男性397、女性381、Hb(g/dl)は男性12.4、女性11.5と若年層よりやや低値であった。Hbの10g/dl未満は女性に3例認められた。白血球数と血小板数は正常範囲内であった。脂質検査では、総コレステロール(mg/dl)は男性181.7、女性207.4で、240mg/dl以上は男性1例、女性6例であった。HDLコレステロールの40mg/dl以下は男性2例、女性1例に認められた。中性脂肪は女性の1例が300mg/dl以上であった。生化学検査でGOT、GPTは正常であり、男性1例のみクレアチニンが2.2mg/dlと高値であった。尿酸値は男性に8mg/dl超が1例、女性に7mg/dl超が3例認められた。血糖値は食後200mg/dl超が女性に1例認められた。血清総蛋白濃度は男女とも正常範囲内で、血清アルブミン濃度は正常範囲の下限であった。血清蛋白分画ではα2-G分画(%)は正常範囲内で、al-G、β-G、γ-G分画は正常範囲の上限であった。免疫グロブリン定量ではIgG、IgAは正常範囲の上限で、IgMは正常範囲内であった。電気泳動上monoclonalバンドが女性の1例に認められIgAが762mg/dlと高値であった。心電図ではST、Tの低下が8例、Q・QS型が1例認められた。調律異常として伝導障害が6例、期外収縮が6例認められた。 以上、activeと思われる対象高齢者の医学的所見を分析した。
|