1997 Fiscal Year Annual Research Report
感作性金属の免疫毒性の評価に関する実験的並びに臨床的疫学的研究
Project/Area Number |
09670419
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
島 正吾 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40084511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長岡 芳 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (60217974)
谷脇 弘茂 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (40197538)
栗田 秀樹 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (50148269)
大谷 元彦 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (30084510)
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Keywords | 酸化ベリリウム / 塩化ベリリウム / 臓器内Be量 |
Research Abstract |
1.Be化合物投与動物における体重増加率、臓器内Be分布及び臓器内Be量 Be投与による生体内吸収と停滞、排泄の解析は投与Beの種類、投与量及び動物種によって相違があり、また生体免疫毒性の発現にも大きく影響することが想定され、モルモット、マウスへの投与部位、投与化合物の違いによる実験動物の、体重、臓器内Be分布及びBe蓄積を検討した。 [成績]1)体重の推移:モルモットの体重の推移は、Be0胸腔投与では対照群との間に有意差を認めなかった。一方Be0腹腔投与群では対照群に対して、投与4週及び8週において体重の低値化傾向をみたが有為な差はなかった。初回又は最終回にBe0を投与し、重ねてBeCl_2を腹腔投与群では有為な差は認めなかった。本実験にみるモルモットの体重増加率の抑制傾向をみた投与方法は2度腹腔内に投与していることにあった。 一方マウスではBe0及びBeCl_2投与群のいずれもモルモットのような体重増加率の抑制を認めず、両者間の実験結果の相違はおそらく用いた動物種の影響であろうと推測される。2)臓器内Be分布とBe量:モルモットの肺中Be量では最終回の投与方法がいずれも胸腔内投与した動物からBeが検出された。またこれらの実験系では臓器内Be分布測定までの期間が4週間であり、他の検出されなかった群では12週間であり、これらの影響も考えられた。次に肺内Beが検出された群では肺内Be量を比較すると、胸腔投与の前に2回腹腔投与を行っており、この実験系では腹腔内投与の影響が注目される。 マウスにおいては肝臓に最も多く検出され、肺にも相当量が検出された。また肝臓及び右肺ではBeCl_2投与群よりBe0投与群により多く検出された。
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