1997 Fiscal Year Annual Research Report
ABO抗原合成酵素蛋白の三次元構造描出に基づく抗体作製戦略
Project/Area Number |
09670432
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
滝澤 久夫 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (90171579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑 伸秀 富山医科薬科大学, 医学部, 教務職員 (40208509)
島田 一郎 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (20272908)
小湊 慶彦 富山医科薬科大学, 医学部, 講師 (30205512)
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Keywords | ABO blood group / Glycosyltransferase / Antibody / peptide antigen / Crystallography / Pepscan |
Research Abstract |
近年の分子生物学の進歩発展により、多数の蛋白分子のアミノ酸配列およびそれらのcDNAの塩基配列が決定され、またコンピュータソフトの開発により、それらの配列情報に基づいて三次元構造の推定像を描出することが可能になった。この研究は三次元構造の推定像に基づいて有効な抗原刺激を持つペプチドを選定する。ABO抗原合成酵素蛋白のアミノ酸配列は既に明らかにされているので、シリコングラフィックスのワークステイション上で三次元構造の構築に関する計算を行うが、現在その作業の準備が進行している。一方、有効な抗原刺激のために、適当なアミノ酸配列を選ぶ必要があると同時に、免疫動物を選定する必要がある。そこで、部分精製したヒトのA型抗原合成酵素蛋白をウサギに免疫して抗体を作製したところ、A型抗原を持つA'型のウサギ血清中には抗体価は低いがヒトのA型抗原合成酵素に対する特異性が高い抗体が産生され、A型抗原を持たないO'型のウサギ血清中には抗体価は高いがヒトのA型抗原合成酵素に対する特異性が低い抗体が産生されることが判明した。そこでウサギのDNAについてヒトA型抗原合成酵素cDNAを用いてsouthern hybridazationを行ったところ、明瞭なhybridazation spotsを見いだした。現在、それらについて塩基配列の解析を行い、ヒトとウサギの相違点を明らかにする作業を進め、この方面からも抗原刺激の有効アミノ酸配列を選定することを検討している。
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