1997 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロサテライト多型分析の問題点とその実用的解決法-PCR-SSCP法およびDGGE法によるマイクロサテライト多型の検出-
Project/Area Number |
09670444
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
福田 昌子 大分医科大学, 医学部, 助手 (00156788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸田 哲子 大分医科大学, 医学部, 助教授 (50136793)
玉置 嘉広 大分医科大学, 医学部, 教授 (20028377)
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Keywords | DNA多型 / マイクロサテライト / SSCP分析 / 親子鑑定 / D11S488 |
Research Abstract |
親子鑑定や個人識別に有用な遺伝標識であるマイクロサテライトは,PCR産物を変性ポリアクリルアミドゲル上で電気泳動し,サイズを比較することによって型判定される.しかし,この方法では同一鎖長で異配列の複数のアリールを区別できない.そこで,1塩基の変異を検出する電気泳動法を用いて,これらを異なる電気易動度を示す相異なるアリールとして型判定できる迅速かつ簡便な実用的方法の開発を試みた. 1.同一鎖長のアリールの選別 血縁関係のない人のDNAを抽出し,複合型マイクロサテライトD11S488座をPCR増幅した.増幅産物をシ-クェンシング・ゲル上で電気泳動後,サザン・ブロット法で検出し,同じ電気易動度を示す同一鎖長のアリール(頻度の最も高い長さ262bpのアリール)を11個選びだした. 2.塩基配列の分析 各アリールをゲルから切り出し再PCRした後,自動シ-クェンサーを用いて塩基配列を決定したところ,同サイズで配列の異なる5種類のアリールを見いだした. 3.1本鎖DNA高次構造多型(SSCP)分析 上記のアリールを熱処理して1本鎖にし,非変性6%ポリアクリルアミドゲル上で4℃で電気泳動したところ,5種類のうち4種類を電気易動度の違いで区別することができた.この方法を実際の親子鑑定に応用すると,変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動では区別できなかったアリールを簡単に型判定することができた.
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[Publications] Fukuda,M., Tamaki,Y.: "Subtyping of D11S488 STR alleles by single-strand comformation polymorphism(SSCP)analysis in two cases of disputed parentage" Jpn J Legal Med. 52・1(印刷中). (1998)