1998 Fiscal Year Annual Research Report
MNSs式血液型の遺伝子解析によるハプロタイプ分析法の確立
Project/Area Number |
09670457
|
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
赤根 敦 関西医科大学, 医学部, 教授 (70202520)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖井 裕 関西医科大学, 医学部, 助手 (20121915)
吉田 学 関西医科大学, 医学部, 講師 (20122004)
吉村 澄孝 関西医科大学, 医学部, 助手 (70167005)
綿引 利充 関西医科大学, 医学部, 講師 (70077692)
|
Keywords | MNSs式血液型 / ABC式血液型 / PCR / ハプロタイプ / 逆PCR / 重複遺伝子 / 1本鎖高次構造多型(SSCP) |
Research Abstract |
1. MNSs式血液型遺伝子型の判定法の検討 PCR法による簡便かつ確実な遺伝子型判定法について検討し、MN式血液型については、制限酵素断片長多型法または1本鎖高次構造多型分析法で、Ss式血液型については、対立遺伝子特異的増幅法で、それぞれ型判定できることを示した。その際、1本鎖高次構造多型分析法の実験条件についても検討し、報告した。 MN式血液型については、重複遺伝子の存在する可能性のある資料を見出し、その解析をかねて遺伝子内の他の多型部位について検索を継続している。 2. ハプロタイプ分析法の開発・検討 上記の研究中に、従来知られているM対立遺伝子がM^GとM^Tに細分類できることを見出し、日本人および中国人(北部および南部)における対立遺伝子頻度を求めた。MNとSs式血液型からなる(複数遺伝子間の)ハプロタイプ分析法の開発の第1段階として、対立遺伝子特異的逆PCR法を開発し、M^G、M^TおよびN対立遺伝子からなる(遺伝子内)ハプロタイプをより簡便に検出する方法を考案した。 この手法をさらに発展させて、ABO式血液型の遺伝子内ハプロタイプ分析法(遺伝子内の離れた塩基置換の同時検出法)を開発した。 さらに離れた多型部位の同時検出法について検討を続けており、MNSs式血液型ハプロタイプ分析法(異なる遺伝子間の離れた塩基置換の同時検出法)の可能性について検索している。
|
Research Products
(10 results)
-
[Publications] 赤根 敦: "MNSs式血液型のDNA解析" DNA多型. 5巻. 207-213 (1997)
-
[Publications] 赤根 敦: "全自動電気泳動装置PhastSystem^<TM>を用いるPCR-SSCP法の検討" 法医学の実際と研究. 40巻. 33-39 (1997)
-
[Publications] 勾坂 馨: "遺伝子分析による血液型判定の進歩" 日本法医学雑誌. 51巻5号. 367-375 (1997)
-
[Publications] Akane,A.: "PCR-based genotyping of MNSs blood group:subtyping of M allele to M^G and M^T" Japanese Journal of Human Genetics. 42巻. 489-498 (1997)
-
[Publications] 赤根 敦: "MNSs式血液型のDNA解析(第2報)" DNA多型. 6巻. 268-271 (1998)
-
[Publications] Li,Z.X.: "Allele-specific,inverse PCR amplification for genotyping MN blood group" BioTechniques. 25巻. 358-362 (1998)
-
[Publications] 赤根 敦: "MN式血液型M対立遺伝子の解析" DNA多型. 7巻(印刷中). (1999)
-
[Publications] 小林哲哉: "逆PCR法によるABO式血液型分析法の検討" DNA多型. 7巻(印刷中). (1999)
-
[Publications] 吉村澄孝: "アリール特異的逆PCR(ASIP)法によるMN式血液型分析" DNA多型. 7巻(印刷中). (1999)
-
[Publications] 小林哲哉: "分子生物学的手法等の導入によるABO式血液型の新しい分析法の開発" 法科学研修所研究科研修生研究報告集. 16巻(印刷中). (1999)