1997 Fiscal Year Annual Research Report
SLE強皮症及び慢性関節リウマチ発症の遺伝要因としてのDMA、B遺伝子の研究
Project/Area Number |
09670470
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 不二夫 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70154979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑田 昇治 帝京大学, 医学部附属市原病院, 助教授 (00241993)
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Keywords | DMA / DMB / 多型 / 慢性関節リウマチ / HLADR / TAP / C4 / 蛋白尿 |
Research Abstract |
本研究はRAについて遺伝子を中心にMHCクラスII、III領域を検討し、その遺伝要因を検討した。RA11名、正常対照群77名についてDM遺伝子のRFLPを検討した。DMA*0101-0103、DMB0101*0103のアリルが検出され、日本人RAではDMA*0101が79.7%、*0102が17.6%、DMB*0101が52.2%、*0103が25.8%であった。アリル頻度に対照とくらべて有意な差はなかったが、表現型の頻度をみるとDMB*0101が81.3%と対照群の70.1%とくらべてわずかに増加していた。正常群で、HLA-DRとDMとの相関をみると、RAで増えているDRB1*0405とDMB*0101との間でx_2=3.02の弱い相関があり、RAでのDMB*0101の増加傾向はDRB1*0405に伴う二次的なものと考えられた。その他の相関としては、DRB1*0803とDMA*0102及びDMB*0102、DRB1*0406とDMB*0102、DRB1*1502とDMB*0101及び*0103の相関がある事があった。補体との相関では、C4A2とDMB*0101及び*0103、C4A3とDMA*0102との相関があった。RAで増加していたC4B5はDMA*0102と弱く相関し、C4AQ0はDMB*0101と相関する事がわかった。TAPとの相関では、TAP2BとDMA*0102及びDMB*0101、*0103との相関がみられ、TAP2EとDMB*0101及びDMB*0102との相関がみとめられた。DMAとBの間では、DMA*0102とDMB*0101との間に強い正の相関がみとめられた。RA患者のデーターベースを作成し、DM多型と臨床所見を検討した結果では、リウマチ因子との関連はなく、DMA*0102と蛋白尿との間及びDMB*0102とSS-A抗体との間に有意な相関を認めた。RAの発症因子としては、DRB1が主たる遺伝要因で、DM及びTAPは二次的マーカーと考えられる。但、蛋白尿やSS-A抗体とDMとの相関があり、病態形成や自己抗体の出現、薬剤に対する反応性にDMが関与している可能性があり、今後の検討が必要と考えられる。
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Research Products
(2 results)