1998 Fiscal Year Annual Research Report
SLE,強皮症及び慢性関節リウマチ発症の遺伝要因としてのDMA,B遺伝子の研究
Project/Area Number |
09670470
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 二士夫 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (70154979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑田 昇治 帝京大学, 医学部・付属市原病院, 助教授 (00241993)
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Keywords | PSS / a-Scl-70 / SLE / 抗DNA抗体 / DMA / DMB / HLA-DR / C4 |
Research Abstract |
本研究はPSS、SLEについて遺伝子を中心にMHCクラスII、III領域を検討し、その遺伝要因を検討した。PSS55名についてDM遺伝子のRFLPを検討し、正常対照群77名と比較検討した。PSS全体ではDMA*0101が86.4%、*0102が13.6%、DMB*0101が60.0%、*0102が20.0%、*0103が20.0%であり、DMB*0103が対照とくらべて有意に減少していた。表現型の頻度をみるとDMB*0101が83.6%とわずかに増加し、*0103は38.2%と減少していたが、いずれも有意な差ではなかった。Diffuse型(DS)ではDMB*0101が70.0%と有意に増加し、scl-70群(Scl)でも68.2%と有意に増加していた。この増加は表現型でも同様であった。正常群で、HLA-DRとDMとの相関をみるとDS群やScl群で増えているDRBl*1502とDMB*0101との間で有意な相関があり、DMB*0101の増加傾向はDRBl*1502に伴う二次的なものと考えられた。補体との相関では、C4A2とC4BQ0がDS、Sclで増加しており、C4AQ0がLimited型(LS)、Scl-70陰性群で増加していた。C4A2、C4BQ0はDRBl*1502と相関しており、DRBl*1502に伴う二次的なものと考えられた。一方SLE51名の検討では、DMA*0101が82.4%、*0102が17.6%、DMBl*0101が55.9%、*0102が17.6%、*0103が26.5%と対照群と比べて有意な差はなかった。抗DNA抗体陽性群では陰性群に比し、DMB*0101の表現型が増加していた(88.0%対70.1%、p=0.045)。日本人SLEで増加しているDRBl*1501とDMとの間に相関はなかった。本年度はPSS、SLE患者のデーターベースも作成した。DM多型と臨床所見との関連や他の遺伝マーカーとの関連については、そのデーターベースをもとに今後の検討が必要と考えられる。本年度のデーターをもとに民族差についても次年度検討する予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Fujio Takeuchi et al.: "Association of DM genes in systemic sclerosis is secondary to the association with HLA genes." Scand J Rheumatol. 26. 174-179 (1997)
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[Publications] Fujio Takeuchi et al.: "Polymorphisms of DMA and DMB genes in Japanese systemic lupus erythematosus." Bri J Rheumatol. 37. 95-97 (1998)
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[Publications] Fujio Takeuchi et al.: "C4A and C4B null alleles are genetic markers of different types of systemic sclerosis in Japanese patients." Clin Exp Rheumatol. 16. 55-60 (1998)
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[Publications] 竹内二士夫: "膠原病とhuman leukocyte antigen" 日本内科学会誌. 87. 2453-2460 (1998)
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[Publications] 竹内二士夫(他): "図説 リウマチの物理療法" 医学書院(分担執筆), 120 (1998)