1997 Fiscal Year Annual Research Report
慢性関節リウマチ滑膜細胞のTNF-α産生を刺激するT細胞膜抗原の遺伝子解析
Project/Area Number |
09670488
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
益山 純一 自治医科大学, 医学部, 講師 (20165731)
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Keywords | TNF-α / 慢性関節リウマチ / T細胞膜抗原 |
Research Abstract |
研究目的)慢性関節リウマチなどの慢性炎症性疾患の成立・進展において、持続的な末梢血単核球の血管外組織への浸潤は必須である。このような単核球の血管外浸潤に関与する分子を明らかにするため、われわれはin vitroの血管モデルを使い、Tリンパ球の血管外遊走を阻止する抗体を作製することを試みた。その中で、T細胞の血管内皮細胞接着を阻害せず、接着後の内皮下への遊走のみを阻止するモノクローナル抗体4C8を得た。抗4C8抗体はT細胞膜上抗原を認識するが、この抗体は滑膜細胞・T細胞共培養によるTNF-α・IL-8産生を抑制する可能性のほか、T細胞活性化関連分子であることがわかり、慢性炎症発症機序に重要な役割を担う分子と推定された。そこで、この分子の構造や生物学的機能を明確にするため、抗4C8抗体によって認識される分子をコードする遺伝子のクローニングを目的とした。 研究実績)平成9年度は、4C8抗原を強発現するcell lineの分析DNAをファージベクターγgtllに組み込み、遺伝子ライブラリーの作製がすでに終了し、さらにこのファージを大腸菌に感染させ、抗4C8抗体を使ったイムノスクリーニングを行っている段階である。現在まで予定通り進行しており、平成10年度には目的遺伝子の塩基配列を決定する予定である。
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