1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09670528
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
赤羽 賢浩 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (60092855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 俊一 山梨医科大学, 医学部, 助手 (20283202)
宮崎 吉規 山梨医科大学, 医学部, 講師 (80166157)
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Keywords | GBV-C / HGV / 肝細胞癌 / 肝発癌 / A型急性肝 / B型急性肝炎 / 重感染 / 劇症化 |
Research Abstract |
1)肝細胞癌におけるGBV-C/HGVの関与 1994年1月から1995年12月までの2年間に当科に入院した肝細胞癌(HCC)185例の内訳は、B型23例、C型144例、B+C型5例、NBNC型13例であった。そのうちGBV-C/HGVが検出されたものは、各々1例(4%)、21例(15%)、1例(20%)、0例(0%)の合計23例(12%)である。GBV-C/HGVが検出された23例と陰性であった162例の間には、臨床背景、肝疾患の家系内集積、肝機能検査成績に有意差を認めなかった。またHCCの肉眼的進行度、臨床病期、腫瘍マーカーにも差異を認めなかった。GBV-C/HGVが単独陽性のHCC例が無く、GBV-C/HGV陽性例と陰性例の間に有意差がみられなかった事から、肝発癌におけるGBV-C/HGVの関与は少ないものと考えられた。 2)急性ウイルス肝炎におけるGBV-C/HGVの関与 非A〜E型肝疾患におけるGBV-C/HGVの関与は少ないが、B型、C型の慢性肝疾患にはGBV-C/HGVが比較的高率に重感染する事が知られている。そこで今回、急性A型、B型肝炎につき、GBV-C/HGVの重感染の臨床的意義を検討した。1983年から1996年までに当科に入院したA型急性肝炎49例、B型急性肝炎44例中、急性期血清にGBV-C/HGVが検出されたものは、各々0例、3例(7%)であった。GBV-C/HGVが検出されたB型急性肝炎3例はいずれもsexual contactでHBVに感染したが、劇症化例は無く、遷延化例もみられなかった。1例は5年間経過を追跡したが、GBV-C/HGVの持続はHBVの持続より長期間であった。またGBV-C/HGVが陽性であった3例は陰性の41例に比し、HBs抗原の持続期間がより長かった。以上より、GBV-C/HGVはsexual contactでHBVに重感染し、HBVより長期間持続しやすく、HBVの持続を補助する可能性が示唆されたが、急性肝炎の劇症化への関与は少ないものと考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 岡田俊一、赤羽賢浩: "非B非C非G型肝細胞眼の臨床像"肝臓. 39巻8号. 584-586 (1998)
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[Publications] 赤羽賢浩 他: "G型肝炎-7,治療"第20回犬山シンポジウム記録. 47-54 (1998)