1997 Fiscal Year Annual Research Report
C型慢性肝炎.肝癌マウスモデルの構築とC型肝炎ウイルス特異的T細胞の効果的誘導
Project/Area Number |
09670540
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
玉置 繁憲 三重大学, 医学部・附属病院, 助手 (80260602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗林 景まさ 三重大学, 医学部, 教授 (10064578)
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Keywords | C型肝炎 / マウスモデル / CTL |
Research Abstract |
(1)HCV遺伝子導入マウスの作製:平成8年度の研究業績報告書でin Vivo electroporation法を用いてマウス肝に直接HCVのcDNAを導入することに成功したことをすでに我々は報告している。平成9年度においてはまず、導入したcDNAによるHCV蛋白の発現を経時的に検討した。vectorはhuman polypeptide chain elongation factor-1αを用いたpEF321にHCVの構造蛋白であるcore,E1およびE2のcDNAを組み込んだplasmidを用いた。in Vivo electroporationによる遺伝子導入後最長16週まで肝でのHCV蛋白発現を免疫組織染色とWestern blotting法で確認した。そして肝で発現したHCV蛋白に対する免疫応答を検討するため、遺伝子導入したマウス脾細胞を用いてCTLassayをおこない、HCV蛋白特異的なCTLが誘導されていることを確認した。しかしながら、遺伝子導入後16週までの肝組織での検討では明らかな肝炎像は認められなかった。 (2)HCVに対するワクチンの基礎的検討:In vivo electroporation法による細胞内への遺伝子等の導入は非常に簡便で効率的であり、我々はこれを用いて、マウス筋肉内に上述のplasmid、あるいはHCVのCTLエピトープペプチドを導入した。そして脾細胞をもちいてCTLassayをおこない、plasmid,CTLエピトープともに特異的CTLが誘導されることを確認した。また、組替え結核菌ワクチンの可能性を検討しており、現在結核菌へのHCV遺伝子導入と蛋白発現に成功している。
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