1998 Fiscal Year Annual Research Report
オルニチン脱炭酸酵素による細胞増殖および細胞形質転換に関する検討
Project/Area Number |
09670566
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
塩見 進 大阪市立大学, 医学部, 講師 (30170848)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田守 昭博 大阪市立大学, 医学部, 助手 (30291595)
西口 修平 大阪市立大学, 医学部, 講師 (10192246)
|
Keywords | ポリアミン代謝 / ODC遺伝子 / Differential dysplay法 / DFMO |
Research Abstract |
肝細胞においてポリアミンにより誘導されるmRNAのDifferential dysplay法による解析: ポリアミンは細胞の分化、増殖に重要な役割をはたしていると考えられているが、その標的遺伝子はよく解っていない。そこで今回我々は肝臓癌の培養細胞を用いてポリアミンにより誘導されるmRNAのDifferential dysplay法による検討をおこなっている。 HUH-7,Hep G-2,PLC/PRF-5,Chang liverの4つの培養細胞のうち、ポリアミン代謝の律速酵素であるODCの特異的阻害剤であるDFMOによって細胞増殖の停止及び細胞内部のポリアミンの枯渇を認め、ポリアミンの一種であるPutrescineの添加により細胞増殖の再開するものの選択を行い、Hep G-2を実験に使うこととした。 選択されたHep G-2細胞についてDFMO処理したあと、Putrescineの添加したものとしなかったものについてDifferential dysplay法をおこなった。アクリルアミドゲル電気泳動を行い、差のでたバンドを切り出し、シークエンスを行い、ホモロジー検索をおこなった。putrescine添加にて増加するバンド55本を認め、putrescine添加にて減少するバンド38本を認めそのバンドをきりだしてPCRで増幅した。そのバンドをdirect sequenceを行って、gene bankにてhomology検索を行い、遺伝子を同定した。mRNAのDifferential dysplay法による解析は再現性に乏しく現在それらの遺伝子について、Northern blotting 解析、SlNuclease Protection Assayをおこなって再現性の確認をおこなっている。再現性の確認された遺伝子については、培養細胞に遺伝子導入を行い、ポリアミンとの関連性について検討していく予定である。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Kuroda T et al.: "Effect of alanine on polyamine metabolism in hepatocytes with cellular injury induced by D-galactosamine." Hepatology Research. 12. 31-44 (1998)
-
[Publications] Tanaka T et al.: "Relationship between glutathion and polyamine metabolism after partial hapatectomy in alcohol-treated rats." Alcoholism:Clinical and Experimental Reaserch. 22. 125-128 (1998)
-
[Publications] Kubo S et al.: "Relationship of polyamine metabolism to degree of malignancy human hepatocellular carcinoma." Oncology Reports. 5. 1385-1388 (1998)