1999 Fiscal Year Annual Research Report
オルニチン脱炭酸酵素による細胞増殖および形質転換に関する検討
Project/Area Number |
09670566
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
塩見 進 大阪市立大学, 医学部, 講師 (30170848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田守 昭博 大阪市立大学, 医学部, 助手 (30291595)
西口 修平 大阪市立大学, 医学部, 講師 (10192246)
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Keywords | ポリアミン / ODC遺伝子 / DFMO / Differential Display法 / Nuclease Protection Assay |
Research Abstract |
我々は、肝癌の臨床検討からODCの活性化にともなうポリアミンの増加が発癌および癌の進展に関与することを明らかにしてきた。またDifferential Display法によりポリアミンのターゲットを検索してきた。 ポリアミンによる遺伝子変化に関する解析: 肝癌培養細胞株であるHepG2を用いてポリアミンによる遺伝子発現の変化を検討している。ODCの特異的阻害剤であるDFMOにて細胞内ポリアミンの枯渇状態を作った後、putrescineを添加する実験モデルを確立した。その結果putrescineの添加にて停止していた細胞増殖が再開することを確認している。またThymidineの取り込み実験にてDNA合成が再開することも認めた。putrescineの添加による遺伝子変化をDifferential Display法にてスクリーニングした結果、ATP産生に関与するミトコンドリア遺伝子3個を同定した。この遺伝子をプローブにしてNorthern解析、S1 Nuclease Protection Assayを行い発現量の変化が生じていることを確認した。またputrescineの添加によるATP量の変化を解析している。今後ポリアミンによるエネルギー産生と細胞増殖の関係を遺伝子導入実験等の方法で明らかにする計画である。 切除肝癌を対象とした臨床研究: 遺伝子解析の結果、肝癌の分化度とODC遺伝子変化の頻度に相関を認めた。しかし遺伝子変異には明らかなHot spotは確認されず遺伝子診断法としての応用には改良が必要であった(HepatoGastroenterology)。
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[Publications] Koh, N., et al.: "Relationship between orinithine decarboxylase gene abnormalities and human hepatocarcinogenesis"HepatoGastrenterol. 46. 1100-1105 (1999)
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[Publications] 藤本俊輔他: "Differential displayによる肝細胞増殖関連遺伝子の解析"第3回日本肝臓学会総会.
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[Publications] 田守昭博他: "肝細胞癌の悪性度性度指標としてのポリアミン代謝"第3回日本肝臓学会総会.