1997 Fiscal Year Annual Research Report
経口ワクチン開発のための腸管内HIV特異的細胞傷害性T細胞に関する基礎的研究
Project/Area Number |
09670573
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
金井 隆典 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40245478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日比 紀文 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50129623)
渡辺 守 慶應がんセンター, 診療部長(研究職)
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Keywords | AIDS / HIV / SIV / 経口ワクチン / CTL |
Research Abstract |
今回、我々はHIV感染細胞がcondenseしているとされる腸管粘膜に注目し実験を計画した。すなわち、消化管上皮細胞はHIVのreservoirまたは慢性感染の標的細胞となっていると考えられ、腸管粘膜内T細胞中にHIV構成蛋白に対するcytotoxic T細胞(CTL)が誘導される可能性がある。これを逆に利用して、HIV構成蛋白、peptideをactive immunizationすることにより、腸管粘膜内T細胞中にCTLが誘導できれば、有用なワクチンの候補となり得ると期待される。現在、細胞性免疫を誘導するような新しい治療法の開発を目指しており、そのためにHIV感染細胞がcondenseしているとされる腸上皮間リンパ球(Inytraepithelial lymphocytes;IEL)または粘膜固有層内リンパ球(Lamina propria lymphocytes;LPL)よりHIV-specific CTLの誘導を試みている。 さらに、サルのAIDSモデルより、消化管粘膜内局所T細胞からAIDSウイルス構成蛋白gagおよびenvに対するCTLクローンを樹立し、phenotypeおよびfunctionを検討中である。 IELの長期培養、クローン化の技術は確立したと考えている。LPLのみならずIELからのAIDSウイルス構成蛋白gagおよびenvに対するCTLクローンを樹立し、phenotypeおよびfunctionを明らかにすることは実現可能と考え、経口ワクチン開発の基礎的ステップを遂行中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Watanabe M: "The serum factor from patients with ulcerative colitis that induces T Cell proliferation in the mouse thymus is interleukin-7" Journal of Clinica Immunology. 17(4). 282-292 (1997)
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[Publications] 渡辺守: "潰瘍性大腸炎は一つの原因か" 消化器科. 24(2). 117-121 (1997)
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[Publications] 日比紀文: "炎症性腸疾患における免疫異常" 消化器外科. 20(1). 85-93 (1997)
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[Publications] 日比紀文: "炎症性腸疾患と免疫" 診断と治療. 85(4). 561-567 (1997)